世界全体の構造

2章 世界の構造 - 1節 世界全体の構造

個々の記述の真実度: 999.3-1000
節全体の真実度: 1000
節全体の活動性: 1000

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世界の構造を捉える際の留意点

  • (1000/1000) 世界の構造は、無形的認識に基づいて捉え、理解に努める必要があります
    • 物理的な距離/空間などの有形的認識に基づいて把握しようとすると、誤認/混乱を招く可能性があります
    • この節では、世界の構造を界層/次元/相の3つに分類して記述していますが、これらは独立した内容ではなく、世界の構造という「ひとつの印象」の内容を、異なる側面から捉えた内容に過ぎません
  • (1000/1000) 界層/次元/相によるそれぞれの捉え方では、世界の構造を段階的な区切りとして表現していますが、理解を容易にするための区切りであり、世界が明確な境界線で区切られているのではありません
    • 界層/次元/相のそれぞれは、無限に連なる「ひとつのグラデーション」を成しています
    • グラデーションの例として、界層の捉え方では下記がみられます
    • ある段階の界層では、その界層に相応する特有の性質を有していますが、界層の両端では、特性の強さが異なります
    • ある段階の界層と隣接する他の界層との間では、双方の界層の間に明確な境界線はなく、双方の界層が接する付近では、両方の界層の特性が融合してみられます
    • 何層にも無数に重なる界層では、徐々に特性が変化していきます
(1000/1000) 界層を例としたグラデーション
(1000/1000) 界層を例としたグラデーション
  • (1000/1000) 界層/次元での捉え方は、地上での物事の捉え方と同様に、物的に捉えて理解しやすいのは界層から捉えた場合となります
    • 無形界での物事の捉え方で理解しやすいのは、次元から捉えた場合となります
    • これは、人の構造を理解する際も同様です
    • 霊の成長という観点からみれば、界層/次元での捉え方を相互に参照しながらも、次元での捉え方へ重点を置くことを推奨します
  • (1000/1000) このサイトで使用する「惑星」という語には、記述の複雑化を避けるために、天体の中で、惑星、衛星、が含まれています
    • ただし、恒星、彗星、は含まれていません

世界とは

  • (1000/1000) 世界とは、大霊によって創り出された「大霊そのもの」であり、あらゆるすべてを包含しています
    • 地上全体だけでなく、肉眼に視える有形的宇宙と、肉眼に視えない無形的宇宙の総合を表しています
    • 「あらゆるすべて」には、霊、人、動物、植物、鉱物、大地、大気、大海、天体、物品、建造物、などに加えて、霊/人の造り出した書物/動画/絵画/音曲/身体表現などが内包する内容、情報、知識、技術、習慣、思考、感情、言動、現象、出来事、などの、肉眼に視えるもの/肉眼に視えないもの/霊眼に視えるもの/霊眼に視えないものから構成される万物/森羅万象を含んでいます
  • (1000/1000) 世界は、ある時点で創り終えられたのではなく、絶え間なく創り出され、進化し続けています
    • 世界は絶え間なく変化/進化し続けており、決して変化が途絶えることはありません
    • ただし、世界の絶え間ない変化を統御している、世界の不変/普遍/敷衍[ふえん]の構造を構成する摂理/法則は不変です
    • 不変の摂理/法則に基づいて、絶え間なく変化する世界が創り出されています
    • 絶え間なく変化する世界は、個体からみると不変/普遍で無限の外環境であり、不変/普遍の外環境の僅かな一部を、自己は「自己の認識する外環境(自己の認識する世界)」として認識しています
    • 大霊と摂理/法則については、次節の2章2節 大霊を参照してください
  • (1000/1000) 自己の認識する外環境/世界とは、自己の内面が外環境へ反映されたものを指しています
    • 自己が外環境と認識しているものは、不変/普遍で無限の外環境から有形体/無形体を通して自己の内面へと受け入れた情報を、精神で処理し造り出した表現の総体です
    • 自己/他者の内面は、類似する側面もあれば、異なる側面もあり、個々が外環境と認識しているものは、個々によって様々です
    • 世界という不変/普遍の構造は存在していますが、個々によって認識する外環境は異なるために、誰もが同じように認識する外環境というものはありません
    • 自己の内面も絶え間なく変化しているために、自己の認識する「自己の内面が反映された外環境」も常に変化しています
    • 自己/他者の認識している外環境は同じではなく、また、以前の自己と現在の自己が認識している外環境も同じではないということは、世界の実相/生命の真相を理解し、成長を実践していくうえで極めて重要な内容です
    • 自己の内面には、成長の程度、同調する活動性の程度、経験へ保存されている習慣や固定観念/既成概念の内容/強さ、記録へ貯蔵している情報/知識の内容/程度、利己性/自己中心性/欲望の内容/強さ、幻想の捉え方、有形的認識/無形的認識の内容/程度、精神で造化している表現の種類/内容、などが含まれます
(1000/1000) 自己の認識する外環境
(1000/1000) 自己の認識する外環境

宇宙から捉えた世界

  • (1000/1000) 宇宙は、無形的宇宙と有形的宇宙に大別され、双方が、同じ範囲に重なり合い存在しています
    • 無形的宇宙は、4次元以上の無限に続く次元で構成されており、無形界を造り出しています
    • 有形的宇宙は、3,4次元で構成されており、有形界を造り出しています
  • (1000/1000) 無形的宇宙では、それぞれの惑星の地上から大気圏に相当する範囲が、惑星圏無形界を構成し、大気圏より外側に相当する範囲がすべて、宇宙圏無形界を構成します
    • 惑星そのものは、無形界の構成に含まれていません
    • 無形界についての詳細は、2章4節 無形界の構造を参照してください
  • (1000/1000) 有形的宇宙では、人/動物の生活の場として、惑星の表面に、大気圏で包まれた地上を構成しています
    • 惑星そのものが、有形界の構成に含まれています
    • 有形界についての詳細は、2章3節 有形界の構造を参照してください
(1000/1000) 宇宙の構造
(1000/1000) 宇宙の構造

界層から捉えた世界

  • (1000/1000) 界層とは、活動性の程度を、ある範囲で区切った領域のことであり、活動性の程度によって、段階的な層を構成しています
    • 活動性は、波長、振動、波動、活性度、などとも言い換えることができます
    • 段階的な層状の構成は、相対的に高い活動性の界層が、低い界層を包み込むように、入れ子構造を成して重なります
    • 界層は、霊/人の生活する不変/普遍の外環境が段階的に区切られているとする捉え方であり、界層によって区切られた活動性の程度は、それぞれの界層にみられる生き方の性質/程度を表しています
(1000/1000) 界層の入れ子構造
(1000/1000) 界層の入れ子構造
  • (1000/1000) 無形界/有形界では、同等の活動性の程度を有する範囲があります
    • 無形界では、ある活動性の程度を有する界層と、隣接する他の活動性の程度を有する界層が、水と油のように分かれており、両者は異なる界層を構成しています
    • 有形界では、無形界で複数の界層に相当する活動性の範囲が混ざり合い、ひとつの場を構成しています
  • (1000/1000) 惑星の進化(有形界の進化)によって、有形界を構成する活動性の範囲と同等の活動性の範囲を有する無形界の界層は変動します
    • 無形界の特定の界層が常に有形界と同等の活動性の範囲にあるのではなく、有形界を構成する活動性の範囲が上昇すれば、有形界は無形界の高い界層と同等の活動性の範囲となります
    • 逆に、有形界を構成する活動性の範囲が下降すれば、有形界は無形界の低い界層と同等の活動性の範囲となります
(1000/1000) 無形界/有形界の界層の構造
(1000/1000) 無形界/有形界の界層の構造

次元から捉えた世界

  • (1000/1000) 次元とは、時間、空間、物事の捉え方、などの様々に認識する程度を、ある範囲で区切った領域のことです
    • 次元が向上するほどに活動性の程度も高くなり、活動性の程度に相応する認識の程度を有するようになります
    • 次元は、不変/普遍の外環境から情報を受け入れる霊/人の認識が段階的に区切られているとする捉え方であり、次元によって区切られた活動性の程度は、それぞれの次元にみられる物事を捉え認識する程度を表しています
    • 次元の数値は、認識の程度の違いを示すものであり、認識の優劣を示しているのではありません
    • 次元は、様々な認識に大きな変化(変容)がみられる区切りとなり、このサイト内では、次元による認識の変化にみられる区切りを強調する際に「認識の次元」と表現している場合があります
    • ひとつの次元の範囲は、範囲の上端/下端の間で活動性の程度に幅があり、同じ次元の範囲内でも、認識の程度には差がみられます
  • (1000/1000) 数値としての1,2次元は、人工的な次元の区切りであり、世界を構成する次元には含まれません
    • 世界は、3次元以上で構成されています
    • 1次元は点/線などを示し、2次元は平面を示しています
  • (1000/1000) 有形界と無形界は、4次元の範囲内で接続します
    • 4次元での有形界が有する活動性の領域の上に、無形界が有する活動性の領域があります
    • 次元から捉えた場合では、界層から捉えた際のように、有形界/無形界には、同等の活動性の程度で構成される範囲がありません
(1000/1000) 次元の構造
(1000/1000) 次元の構造
  • (1000/1000) 次元から捉えた有形界/無形界を構成する活動性の範囲は、惑星の進化に関わらず、変化しません
    • 無形界は常に4次元の中位以上の範囲で構成され、一方で、有形界は常に4次元の下位の範囲と3次元の範囲で構成されており、惑星の進化によって有形界を構成する次元/活動性の範囲は変動しません
    • 惑星の進化によって、有形界/無形界で、同等の活動性の範囲を有する領域も出現しません

相から捉えた世界

  • (1000/1000) 相とは、活動性の程度が同等の範囲を、土台となる性質ごとに異なる領域で区切ることです
    • 活動性の程度が同等の段階では、それぞれの相ごとに有している性質が異なります
    • 活動性の程度が低い段階ほどに、相の区分けは細分化された多様性を示します
    • 逆に、活動性の程度が高い段階ほどに、相の区分けは総合化された統合性を示します
    • 相は、霊/人の生活する不変/普遍の外環境が性質によって区切られているとする捉え方です
  • (1000/1000) 有形界では、無数に存在する、どの有形界も3,4次元で構成されていますが、それぞれの有形界では土台となる性質が異なります
    • それぞれの有形界で土台となる性質が異なるために、ある有形界と他の有形界で干渉し合うことがありません
  • (1000/1000) 惑星圏無形界では、無数に存在する、どの惑星に属する惑星圏無形界も、同じ活動性の範囲で構成されていますが、それぞれの惑星圏無形界ごとに土台となる性質が異なります
    • ある惑星圏無形界が有する相の性質を土台として、更に、それぞれの界層ごとに異なる特性がみられます
    • それぞれの惑星圏無形界で土台となる性質が異なるために、ある惑星圏無形界と他の惑星圏無形界で干渉し合うことがありません
  • (1000/1000) 宇宙圏無形界では、活動性の程度が高くなるにつれて、相対的に低い活動性の領域にある複数の相の性質を統合します
    • 活動性の程度が高くなるほどに、相による区分けが減少していきます
(1000/1000) 相の構造
(1000/1000) 相の構造

宇宙/界層/次元/相による捉え方のつながり

  • (1000/1000) 宇宙による捉え方、界層による捉え方、次元による捉え方、相による捉え方は、どの捉え方も無限に続く活動性の範囲を適宜に区切り表しています
    • 宇宙/界層による捉え方では、有形界/無形界で重複する活動性の範囲があります
    • 次元/相による捉え方では、有形界/無形界で重複する活動性の範囲がありません
  • (1000/1000) 界層は、肉眼/霊眼に視える有形的な捉え方であり、外環境へ表現されている物事/現象を基点として捉えています
    • 界層による捉え方は、次元による捉え方を土台としています
  • (1000/1000) 次元は、肉眼/霊眼に視えない無形的な捉え方であり、内環境(内面)で造化されている表現を基点として捉えています
    • 外環境の物事/現象は、内環境で造化された表現に基づいて外環境へ表現されているために、次元による捉え方が本質的な捉え方となります
  • (1000/1000) 宇宙による捉え方、相による捉え方は、有形的/無形的な捉え方が総合されています
    • 宇宙/相による捉え方は、界層/次元による捉え方が総合されているといえます
    • 宇宙による捉え方では、空間という観点から界層/次元を捉えています
    • 相による捉え方では、性質という観点から界層/次元を捉えています

至言の紹介

(1000/1000)「シルバーバーチ」
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賢明な人間は
新しい事実を眼の前にすると
自己のもつ捉え方を改めます
自己のもつ捉え方へ一致させるために
事実を曲げようとしてみても
所詮は徒労に終わることを
知っているからです
(1000/1000)「瀞沁」
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世界の実相や生命の真相を
「自己が理解できるよう伝えてくれたのならば
成長を求めるようになる」と相手へ宣[のたま]うのは
自己が成長したくないのに虚勢を張っているだけの
滑稽[こっけい]な言い訳に過ぎません
自己が成長したのならば相手へ尋ねなくても
自身で自[おの]ずと気づき理解できるのですから

質疑応答

  • それぞれの質問文を押すと、応答文が表示/非表示されます
    • すべての応答文を一括して開くには、「すべての質疑応答を開く」ボタンを押してください
    • すべての応答文を一括して閉じるには、「すべての質疑応答を閉じる」ボタンを押してください

世界について

(1000/1000)

 自己の内面が外環境へ反映されて「自己にとっての世界」を造り出しているとは、自己の実感している外環境は自己の認識にのみ基づいており、自己以外(他者/脊椎動物)は、それぞれが異なる外環境を実感していることを指しています。自己の実感している外環境は自己だけが認識でき、他者には認識できず、逆に、他者の実感している外環境は他者だけが認識でき、自己には認識できないのです。他者も自己と同じように外環境を認識し、同じように情報(物事/現象/出来事)を捉えている、あるいは、他者の認識する外環境と同じように自己も外環境を認識し捉えているという思い込みが、幻想の捉え方を生み出し、また、眼前の状況への適切な観察/考察を阻碍しています。このことが、地上の社会では、ある内容の発言を言った言わないの齟齬[そご]、会話の不成立、行動/捉え方の行き違い、などを生み出し、果ては、宗教論争(宗教団体間/宗派間での対立/紛争)、国家間での衝突/軋轢[あつれき]、などへもつながっています。幻想の捉え方については、5章2節 幻想を参照してください。

 個々それぞれが、それぞれの内面を反映した外環境を認識し、その認識に基づき、精神で様々な表現を造化して行為をおこなっているのだと常に留意しているのならば、外環境/他者を「あるがまま」に捉えることができるようになり、幻想の捉え方からの脱却や、囚われのない適切な観察/考察/内省を可能とします。これは、有形界(地上)での成長だけでなく、無形界で成長していくうえでも同様です。自己を基準に他者を捉えようとするのも、他者を基準に自己を捉えようとするのも、あるがままに捉えていません。自己/他者の内面のように局所的/個体的で変化するものを基準とするのではなく、全体的で不変/普遍/敷衍[ふえん]のものを基準とするように努めるのです。あるがままに捉えることについては、5章1節 修養の生活 #質疑応答の「物事をあるがままに捉えるには、どのようにすればよいのでしょうか?」も参考にしてください。

 加えて、誰もが、大霊によって創造された霊の成長の計画と成長を規定する法則に基づいて成長していく際に、個々それぞれが認識する外環境は異なるために、同等の成長段階(同等の成長の計画段階)で同じ方向性の学び方をしても、外環境の体験を通して学ぶ内容や、現在に成長へ必要とする内容が個々によって異なります。自己の成長は、自己の認識する外環境での体験を通して実践することでのみ促進され、他者の成長は他者の認識する外環境での体験を通して実践することでのみ促進されるために、他者を模範として考察し自己の内省や成長の実践へ活かすことはできても、他者へ追従していては自己の成長へつながりません。成長という山の同じひとつの山頂を目指して登る道は、個々それぞれに適した道が用意されているのです。

 個々それぞれが、それぞれの内面を反映した外環境を認識する際には、不変/普遍の外環境にある様々な性質の活動性と活動性の程度を有する無数の情報を、始めに、外的な構造(有形体/無形体)を通して受け入れ、その後に、受け入れた情報を内的な構造(内面の状況)で処理し認識しています。外的な構造からみると、脊椎動物の中には、人が有形体の五官を通して受容できる範囲以外の活動性の範囲や、人には受容できない僅かな程度を感受する視覚/聴覚/嗅覚/味覚を有形体に有している種族も多く、種族によっては、超音波や赤外線を放ち、外環境から情報を得ている場合もあります。人と、それぞれの脊椎動物の種族では、外環境から得る情報は同じではありません。例として、犬は人の数千倍以上の嗅覚を有しており、また、犬/猫は人の視覚で認識できる範囲は人ほどに視えていませんが、人の視覚では受容できない範囲も視えています。

 また、人の用いている有形体の体質は様々であり、同じ人の形状をした有形体であっても、有形体の体質によっては、誰もが同じ活動性の範囲内から同じ情報を得ているとは限りません。例として、ある人には赤色に視える色彩が、他の人には、ある人からみて黄色と認識する色彩を赤色として認識している場合もあります。両者の認識している色彩は異なりますが、両者ともに赤色と認識しています。一方で、無形体は、自己の内面そのままを自己が造化している体のために、無形体を通して外環境を認識する範囲/程度は、内面の状況/変化と密接につながっています。そのため、自己/他者が無形体を通して外環境を認識する範囲/程度は、自己/他者が有形体を通して受容する情報の程度にみられる違いよりも、遥かに個々による違いが大きくみられます。

 内的な構造からみると、外的な構造を通して受け入れた情報を、個々の有している認識の程度、習慣の内容/強さ、固定観念/既成概念の内容/強さ、貯蔵している情報/知識の内容/程度、利己性/自己中心性/欲望の内容/強さ、幻想の捉え方の有無/程度、有形的認識/無形的認識の内容/程度、認識に占める有形的/無形的認識の割合、などに基づいて処理したうえで、外環境として認識しています。内面の様々な状況は、個々によって千差万別であり、誰ひとりとして同じ内容、同じ程度/強さ、を有していることはありません。

(1000/1000) 内的/外的構造からみた認識する外環境の違い
(1000/1000) 内的/外的構造からみた認識する外環境の違い

 自己/他者のひとりひとりが、それぞれ異なる外環境を認識しているという点へ留意しておくのならば、他者の発言、行動、著書、などの内容を考察する際にも、それらの内容を聴き/視て/読み認識した際の「自己の内面の状況」に囚われることなく、他者が、どのように外環境を認識し、どのような内面の状況に基づいて発言、行動、著書、などの内容を造化したのかを考察(推測)することもできるようになります。

 なお、脊椎動物の中には、人が有形体の五官を通して受容できない活動性の範囲を感受している種族もあるために、脊椎動物の種族の中には、有形体を通して霊たちが視えている場合もあります。身近な例では、犬、猫、鴉(カラス)、などの種族では、人へ帯同する天使たちや、憑依する地獄者/地縛者たちが視えている場合もあります。霊が視えることによる反応は個々の動物(個体ごと)によって様々ですが、直視する、通りすがりに吠える/鳴く、逃げる、距離を置いて追いかけてくる、噛みつこうとする、などが多くみられます。中には、人へ帯同する天使たちを視て、興味をもって近づいて来る好奇心の旺盛な個体もいます。同じ種族であっても、個体ごとに反応は異なる点に留意してください。一方で、脊椎動物と異なり、人の場合では、無形体を通して霊を視ており、有形体を通して霊は視えません。脊椎動物は、自身で無形体を自覚的に(自覚して/自覚できるものの自覚なく)造化できるほどに意識が鮮明ではないために、無形体を有していません。そのため、種族の有する有形体の体質として霊を視ています。

(1000/1000)

 世界を進化させる目的は、わかりません。また、霊が無限に成長する過程で、その目的を明確に気づくことができるようになるのか? ならないのか? もわかりません。

 ただし、世界の進化は、分霊が無限に成長し続けていくように創られていることと、密接に関連しているとはいえます。大霊は世界そのものであり、大霊から分割された分霊の総合が大霊でもあるために、分霊の成長は世界の進化そのものともいえます。大霊については、次節の2章2節 大霊を参照してください。

 世界を無限に進化させ続けることが、分霊の無限の成長を促し、また、分霊の無限に成長していく過程が、世界を無限に進化させているともいえます。

(1000/1000)

 世界に「はじまり」があったのか?、あるいは、なかったのか? は、わかりません。無限の次元で構成されている世界を、ひとつの銀河内で生活している認識の次元の程度(おおよそ32次元以下)では、世界の本質である無形的な宇宙(無形界)の「はじまり」について、どれほどに考察しても答えへ辿り着くことはないのでしょう。成長にともない、認識の次元が無限に向上していく過程で、いずれは気づくことができるようになるのかもしれません。

 ただし、有形的な宇宙(有形界)には、明確な始まりがあります。これは、それぞれの相の有形界に、明確な始まりがあることを示しています。それぞれの相の有形界は、大霊の計画に基づき、意識をもつ者(分霊)たちの明確な意志によって造化されており、それぞれの相の有形界が始まった時期は様々です。過去の同じ時期に造化された有形界もあれば、最近になって造化された有形界もあります。そして、これから造化することが計画されている有形界もあります。同様に、終わりを迎える有形界もあり、終わりを迎える時期も様々です。

 有形的な宇宙として捉えると、地上から肉眼に視える宇宙の中で、惑星が新しく形成される状況は、新たな相での有形界の始まりであり、また、惑星の消滅は、ある相での有形界が終わりを迎えた状況を表しています。そして、惑星の形成/消滅は、惑星と密接に関連する惑星圏無形界にも始まりと終わりがあることを示しています。惑星の形成(有形界の始まり)に先立って、惑星圏無形界が造化され、造化した惑星圏無形界を通して、惑星が形成(ある相の有形界が造化)されます。惑星圏無形界は、惑星に先立って造化されるために、惑星圏無形界の構成に惑星そのものが含まれず、一方で、惑星の形成と同時に始まる有形界の構成には、惑星そのものが含まれます。有形界については2章3節 有形界の構造、無形界については2章4節 無形界の構造を参照してください。

 惑星圏無形界/有形界に、始まり/終わりがあるのならば、宇宙圏無形界にも始まり/終わりがあるのかもしれないという疑問が湧いてきますが、地上で認識できる7次元以下の認識の程度では、宇宙圏無形界についての考察には限界があります。宇宙圏無形界にも無限の段階があり、惑星圏無形界と接続する惑星間無形界、恒星系無形界、恒星系間無形界、銀河系無形界、銀河間無形界、と延々と小さな範囲を内包しながら続いていきます。自己が成長し、それぞれの段階での認識の次元の程度へ属するようになれば、次元の範囲内での考察が可能になります。自己が未だ属していない次元での理解はできないのです。属する次元については、3章3節 分霊を参照してください。

 なお、「はじまり」は有形的認識に基づく捉え方であり、無形的認識に基づく捉え方では、「はじまり」も「おわり」もなく、あらゆるものが永遠で無窮[むきゅう]です。この有形的認識/無形的認識の捉え方の違いが、世界のはじまり、そして、無形的認識で物事を捉える宇宙圏無形界の始まり/終わりを考察するうえでの留意点となるかもしれません。

宇宙について

(1000/1000)

 天文学/宇宙物理学などで、宇宙は爆発的に膨張し続けているといわれているのは、刻一刻と増大する無限の叡智が宇宙を際限なく拡大(膨張)させ続けている状況を表しています。これは、絶え間なく変化する世界が創り出されていることに関連しています。無限の叡智については、次節の2章2節 大霊を参照してください。

 あらゆる分霊(人/脊椎動物を含む)の活動は絶え間なくおこなわれており、静止/停止することがありません。ふと浮かんだような取るに足らない思考も、毎日の些細な発言/行動も、外環境を認識した内容も、すべてが記録され、無限の叡智へと保管されています。個体が日々に貯蔵する記録は多量ですが、更に、無数に存在する分霊が日々に貯蔵する記録の総合は想像もつかないほどに膨大であり、すべて無限の叡智へと保管されます。

 無限の叡智は肉眼には視えない無形的な保管庫であり、無形的宇宙を際限なく拡大させ続けていますが、無形的に拡大し続ける状況が、無形的宇宙と同じ範囲に重なり合い存在している有形的宇宙にも反映されているのです。地上から観測し考察されている「宇宙は爆発的に膨張し続けている」という推測は、有形的宇宙へ反映されている状況を捉えています。

(1000/1000)

 世界の中には、無形界/有形界の2つ以外にも、多くの界が存在しています。ただし、地上で生活する人には伝えることが大霊より許可されていない世界の側面(他の界)、また、惑星圏無形界で生活する霊には伝えることが大霊より許可されていない世界の側面、などが無数にあり、これらの界については、成長にともない、生活する界層が高くなるほどに、徐々に知ることが大霊より許可されるようになります。

 また、多くの界は、宇宙圏無形界での生活を始めてから徐々に知るようになりますが、宇宙圏無形界の中でも、惑星間無形界で知ることのできる内容と、恒星系間無形界で知ることのできる内容には大きな違いがあり、更に、恒星系間無形界で知ることのできる内容と、銀河間無形界で知ることのできる内容にも大きな違いがあります。宇宙圏無形界の構造については、2章4節 無形界の構造を参照してください。

 加えて、このサイトでは、有形界(地上)で生活する者が世界の構造を捉えやすくするために、無形界/有形界の2つに区分していますが、世界の中で最も活動性の程度が低い範囲に造化されている世界のひとつの側面が有形界というだけであり、実際には、無形界/有形界という区別もありません。そして、有形界と同等の活動性の範囲内にも他の界は存在しています。

(1000/1000)

 これまでに無形界から地上へおこなわれた多くの通信で示されている世界の構造には、シルバーバーチ(シルバーバーチの霊訓)、インペレーター(モーゼスの霊訓)、ザブディエル(ベールの彼方の生活)、フレデリック・マイヤース(人間個性を超えて/永遠の大道)、ウィリアム・ステッド(タイタニック沈没から始まった永遠の旅)、コナン・ドイル(The Return of Arthur Conan Doyle)、たちの伝えた内容が拡く認知されています。括弧内は、記載されている書物の名称を示しています。一部の書物は6章1節 推薦書物に紹介していますので、書物を参照する際の参考にしてください。

 彼らの伝えた世界の構造の中で、コナン・ドイルが死後に無形界から伝えた内容を基に翻訳者の近藤千雄によって加筆された図と、このサイトで示している世界の構造とのつながりを下記へ紹介します。

(1000/1000) スピリチュアリズムで認知されている構造との比較
(1000/1000) スピリチュアリズムで認知されている構造との比較
  • 超越界は、宇宙圏無形界の中で、認識の程度が8次元以上に相当する成長段階に相当します
    • 地上で生活する人が到達できる段階ではありません(地上で成長できる上限は7次元)
  • 神界は、宇宙圏無形界の中で、認識の程度が5-7次元に相当する成長段階に相当します
    • 宇宙圏無形界の最初の段階であり、地上/惑星の造化へ携[たずさ]わり始めます
    • 地上では覚醒の成長段階に相当し、基本的には今後に地上へ再授肉(再生)することはありません
    • 覚醒の成長段階については4章4節 覚醒、再授肉については4章9節 再授肉を参照してください
  • 霊界は、惑星圏無形界の中で、内的成長度200以上600未満に相当する成長段階に相当します
    • 誠実な生き方のみがみられ、不誠実な生き方はみられない段階です
    • 霊界の3段階目から神界へ移行するには、資質の条件をすべて満たしている必要があるために、満たすまでは3段階目に留まるか、あるいは、再授肉(再生)して地上で満たす選択をします
    • ただし、再授肉は、本人が望むならば、どの段階からでもおこなうことができます
  • 幽界は、惑星圏無形界(有形界を含む)の中で、内的成長度200未満に相当する成長段階に相当します
    • 誠実/不誠実な生き方が混在している段階です
    • 2,3段階目では、不誠実な行為(邪)、強い囚われ(地縛)、などもみられますが、徐々に不誠実な行為を制御し、また、囚われを解消するようになります
    • 1段階目では、不誠実な行為(邪/悪)を制御しない者が集まるようになり、地獄層に相当します
    • 再授肉(再生)は、本人が望むならば、2/3段階目からでもおこなうことができます
    • 最も低い1段階目からは再授肉できません

 なお、無形界から複数人によって伝えられた「それぞれの世界の構造」は、伝えた者たちの有する認識の程度(成長段階)や、捉える方向性によって、様々な構造として表されていますが、特定の者によって伝えられた内容が正しくて、他の者によって伝えられた内容が誤りということはありません。また、ある者が伝えた世界の構造は人霊界の全体を伝えているものの、他の者が伝えた世界の構造は人霊界の一部のみを表している場合や、複数人から同じ語を用いて伝えられたものの、それぞれの用いている語の定義が異なる場合もあります。先人たちが伝え、考察し、まとめた多くの世界の構造を、そのまま盲信することなく、必ず、自身の理解(納得)できる構造を、自身の有する認識の程度、捉える方向性に基づいて考察し直す必要があります。それぞれの構造について真実度を測定するのも、考察するために有効な材料となります。真実度については、1章2節 真実度を参照してください。

界層/次元/相について

(1000/1000)

 惑星から、物的に距離が遠くなるほどに、活動性の程度や、次元が高くなるのではありません。

 この「惑星から物的に距離が遠くなるほどに活動性の程度/次元が高くなるのではない」という内容は、サイト全体の記述を把握するうえで土台となる内容でありながら、それを適切に表現する語が地上の「どの言語」にも存在しません。最も近似する表現が「認識の近さ/遠さ」また「認識の狭さ/拡さ」「認識の粗さ/細[こまか]さ」といえますが、この表現では適切に表せていない点に留意してください。下記では、「認識の近さ/遠さ」として表現しています。

 もしも、惑星から距離が遠くなるほどに、活動性の程度/次元が高くなるのであれば、地球から何億光年もの距離が離れた惑星から地球をみると、その惑星と比べて、地球の活動性の程度/次元は遥[はる]かに高いことになりますが、実際には、そのような状況はありません。認識が、それぞれの惑星へ近づくほどに活動性の程度/次元は低くなり、逆に、それぞれの惑星から遠くなるほどに活動性の程度/次元は高くなります。ある惑星から遠くなるほどに活動性の程度/次元が高くなるのではなく、あらゆる惑星から遠くなるほどに活動性の程度/次元が高くなります。無形的な認識の近い/遠いは、物的な距離とは関係がないのです。

 無形的な認識の近さ/遠さは、記述を読んでも理解し難く実感できません。成長を求め、修養の生活を実践する過程で、自己の体験を通してのみ実感でき、また、実証することができます。修養の生活を通して同調する活動性の程度が向上するほどに、認識の近さ/遠さを明確に実感するようになります。地上の生活では、同調する活動性の程度が向上し、意識の範囲が拡大するほどに、認識が遠くなるほどに、物的に近隣の物事/現象/出来事を身近に感じるだけでなく、物的に遠方の物事/現象/出来事も、物的に広範な物事/現象/出来事も、有形的/無形的な物事/現象/出来事も、身近に感じるようになります。修養の生活については、5章1節 修養の生活を参照してください。

 なお、「認識の近さ/遠さ」は、次元が表す「認識の程度」と全く同じ定義ではない点にも留意してください。認識の程度(次元の程度)は、認識の近さ/遠さの定義に含まれ、認識の近さ/遠さを表す側面のひとつとなります。無形的な内容を表現できる語は僅かしか存在していないために、類似する語/表現を用いることになりますが、定義も類似しているとは限らないのです。

(1000/1000) 認識の近さ/遠さと物的な距離の近さ/遠さ
(1000/1000) 認識の近さ/遠さと物的な距離の近さ/遠さ

 加えて、表現するための「類似する複数の語」は存在するものの、言語を用いて差異を表現するのが困難な内容には、界層の捉え方と、次元の捉え方にみられる違いがあります。

 界層の捉え方でも、次元の捉え方でも、惑星を基点に捉えると、相対的に高い界層/次元は、相対的に低い界層/次元を包み込んでいますが、界層と次元では包み込んでいる状況が異なります。この包み込んでいる状況は、界層の捉え方では「積み重ね」として表せますが、一方で、次元の捉え方では「包含」として表せます。包み込み、積み重ね、包含、の3つの語は、土台とする定義は同じですが、全く同じ定義として用いているのではない点に留意してください。

 界層の捉え方での「積み重ね」は、相対的に高い界層が、相対的に低い界層に積み重ねられ、相対的に高い界層と、相対的に低い界層で、重複する活動性の範囲がみられません。それぞれの界層は、その界層のみの有する活動性の範囲があります。

 次元の捉え方での「包含」は、相対的に高い次元が、相対的に低い次元を包含することで、相対的に高い次元が、相対的に低い次元の活動性の範囲もあわせもっています。ある次元は、ある次元のみに属する活動性の範囲と、相対的に低い次元の有する活動性の範囲で構成され、最も低い活動性の程度から、ある次元のみに相応する活動性の程度までの活動性の範囲を有しています。

(1000/1000) 界層/次元の包み込みの違い
(1000/1000) 界層/次元の包み込みの違い

 次元の違いは、時間、空間、物事の捉え方、などの様々に認識する程度を表しているために、自己のおこなう物事の捉え方や認識/考察する程度は、現在の成長段階に相応する次元のみに属する活動性の範囲に基づいており、この範囲が「分霊の属している次元」として表されます。一方で、自己以外(他者)のおこなう物事の捉え方や認識/考察する程度を、自己の認識/考察する程度に基づいて理解できる範囲は、次元の範囲全体となり、この範囲が「分霊のつながりのある次元」として表されます。分霊の属している次元、つながりのある次元については、3章3節 分霊を参照してください。

(1000/1000) 次元の包含と属する範囲/つながりのある範囲
(1000/1000) 次元の包含と属する範囲/つながりのある範囲

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