無形界の生活

2章 世界の構造 - 6節 無形界の生活

個々の記述の真実度: 999.2-1000
節全体の真実度: 1000
節全体の活動性: 1000

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無形界での生活と成長

  • (1000/1000) 無形界での生活は、生活のすべてが、自己/他者(個体)や全体の成長のためにあり、成長への学びを得て成長を促進し続けていく過程が、生活そのものといえます
    • あらゆる体験が成長へとつながるように大霊によって配慮されており、本人に成長を求める意志があるのならば、常に学びを得られ、成長を促進できる環境が整備されています
    • 自己の成長に努める、他者の成長のために自己を役立てる、などの、個体の成長を促進する行為が、無形界全体として統合され、世界の進化を促進させています
  • (1000/1000) 各界層に適用されている法則は、その界層での生き方の程度、成長のために学ぶ必要のある内容の特性を規定しています
    • 成長段階に相応する界層での生活を通して、その界層に適用されている法則へ気づき、自身の体験を通して法則を実証する過程で、現在に必要とする学びが得られ、成長が促進されます
    • 成長段階に相応する界層に適用されている法則から学び終えることで、その界層での生活は修了し、隣接する高い界層へと生活の場を移行します
    • 法則については、2章2節 大霊 #法則を参照してください
  • (1000/1000) 無形界の各界層での生活は、界層で生活する個々の霊の「精神で造化する表現」が総合されて造り出されています
    • 内面に、優しさ、安らぎ、悲しみ、怒り、思いやり、策謀、などがあれば、それぞれに相応する内容/変化が生活へと現れ、決して内面の状況を隠すことも、偽[いつわ]ることもできません
    • 例として、悲しみがあれば年老いてみえる無形体を造化し、乱雑さがあれば家屋に傷みのような崩れを造化するようになります
    • 自己の内面の状況が自己の生活を造り出しているだけでなく、周囲の外環境にも影響を与えており、界層で生活する者たちの外環境へ与える影響が総合されて、界層の外環境が造り出されているのです

惑星圏無形界の生活

  • (1000/1000) 惑星圏無形界での生活は、今後に宇宙圏無形界で、宇宙の様々な造化へ携[たずさ]わるための基礎を学びます
    • 既に造化されている様々な「有形的/無形的なもの」への育成を通して、造化する際に必要とする構造の把握、造化の技術、意識を造化の一点へ集中する強い意志、などを学び実習します
    • 下記では、惑星圏無形界を構成する相のひとつを成す人霊界での生活について記述しています
    • 無形的認識のみに基づく天霊界の生活や、地上で生活するために待機している動物霊界の状況は、この節では記載していません
  • (1000/1000) 人霊界での生活は、地上での生活と類似している側面が多くみられます
    • 人霊界の生活環境を模倣して地上の生活環境が造られており、地上での発展の成果が人霊界へと還元されているために、人霊界/地上では、類似する環境や生活様式などがみられるようになるのです
(1000/1000) 無形界/有形界の生活の比較
(1000/1000) 無形界/有形界の生活の比較

生活環境

  • (1000/1000) 人霊界での生活は、多くの界層で、無形的認識よりも有形的認識が優勢であり、生活環境も、有形的認識に基づいて霊眼に視える有形的な形状で造化されています
    • 地上の生活環境が、有形的認識に基づいて肉眼に視える有形的な形状で物的に造化されているのと同様です
    • 相対的に低い界層ほどに有形的認識が優勢なために、有形的な形状での造化の占める割合も多くみられます
    • 高い界層へと移行するほどに、有形的な形状での造化に加えて、徐々に無形的認識に基づく無形的な造化が増えていきます
  • (1000/1000) 人霊界の各界層では、地上での民族、風習、文化、などに由来する習慣の類似した者たちが集まり、様々な地域を形成しています
    • 人霊界の各界層には、地上にみられる様々な地域が、ほぼ同じ性質を有したままで存在しており、有形界から人霊界へ戻った時に、地上と見分けがつかないほどに生活環境が類似しています
    • これらの地域の中には、更に、いくつもの性質を有する都市、街、集落、などが形成されています
    • 類似する習慣/性質などを有する者が集まるために、それぞれの地域、都市、街、集落、などには、集まっている者たちの有する習慣/性質などが特有の色彩として表れています
(1000/1000) 類似する者が集まり形成される地域
(1000/1000) 類似する者が集まり形成される地域
  • (1000/1000) 人霊界全体を有形的認識に基づいて捉えると、高い界層から低い界層までが地続きにつながり、ひとつの広大な大地を形成しています
    • ある界層からみると、一方の側は、強い輝きを放つ高い活動性の範囲で構成される界層であり、他方の側は、弱い輝きを放つ低い活動性の範囲で構成される界層となります
    • ただし、ひとつの界層は無限とも感じられるほどに広大であり、日常の生活では、高い界層の側や低い界層の側と認識することはありません
    • 様々な考察をおこなう中で、界層の違いを捉える際に、高い界層の側や低い界層の側を認識するようになります
    • 人霊界の構造については、2章4節 無形界の構造 #惑星圏無形界の構造を参照してください

自然環境

  • (1000/1000) 山、川/河、丘、平原、森、湖、砂漠、氷河、などの、地上でみられる自然造形のほとんどがあります
  • (1000/1000) 自然造形は、それぞれの界層を構成する活動性の程度に相応する色彩を有した輝きを放っており、界層で生活している人霊の個々が放つ輝きの色彩と、相互に影響を与え合っています
    • 自然造形の有する色彩は、人霊の放つ色彩に変化を与え、また、人霊の放つ色彩が、自然造形の色彩にも変化を与えています
    • 自然造形も、人霊の無形体も、分霊によって絶え間なく造化されている表現のために、自然造形の色彩や人霊の放つ色彩には、造化している者の個性や内面の変化が表れています
    • 同じ界層に生活する人霊や自然造形は、基本的に同等の活動性の程度を有しているために、放つ輝きの強さも同等ですが、造化している者の個性や内面の変化が反映されている自然造形や無形体に表れる色彩は様々です

気候/気温

  • (1000/1000) 大地から視える上空は、不透明に輝いており、雲、風、雨、雪、雷、台風、などの気象変化はありません
    • 気象変化は、磁気的作用力の相互作用によって起きるために、地上のみにみられ、人霊界ではみられません
    • 気象変化はみられませんが、様々な活動性の影響によって、上空の色彩は絶え間なく変化し続けています
    • 上空が不透明に輝いて視えるのは、その界層よりも相対的に高い界層の輝きを反映しているためであり、人霊の成長段階に相応する上空(界層)の高さまでは、透明感をもって見通せます
    • もしも、現在に生活する界層に相応する成長段階よりも、高い段階へと成長したのならば、以前には不透明に視えていた上空の高さが見通せるようになり、更に上空の高い範囲が不透明に視えるようになります
    • 局所的な「気象変化に類似する現象」は造化できるために、自己の周囲に雨を降らせたり、霧を漂わせたりすることも可能です
  • (1000/1000) 気象変化と同様に、人霊界には気温の変化もありません
    • 気温の変化は、惑星の地軸の傾きと日照時間から生み出されているために、地上のみにみられ、人霊界ではみられません
    • そのため、気温の変化によって暑さ/寒さを感じる状況もありません
    • ただし、暑い/寒いは個々の感じ取る感覚であり、気温の変化に関係なく、暑い/寒いと信じ込む(精神で暑い/寒いと感じるような表現を造化する)ことで、暑さ/寒さを感じられるようになりますが、外環境の気温が変化したために暑さ/寒さを感じているのではありません

太陽の輝き/昼夜

  • (1000/1000) 無形界には、有形界の太陽のように輝きを放つ特定の光源はなく、分霊である自己や他者も、造化された自然環境や物事/現象も、あらゆるものが光源として光り輝いています
    • あらゆるものが放つ輝きは、分霊の有する生命の活動性や、付与された活動性が放つ輝きです
    • それぞれの界層では、生活する者たちも、自然環境も、造形物なども、物事/現象も、基本的にすべてが同等の活動性の程度を有しており、放つ輝きの強さも同等なために、ある界層にみられる輝きの強さは一定です
    • 高い界層ほどに有する活動性の程度は高くなるために、界層にみられる輝きも強くなり、逆に、低い界層ほどに有する活動性の程度は低くなるために、界層にみられる輝きも弱くなります
  • (1000/1000) 分霊の有する生命の活動性が消失することはなく、また、造化された自然環境/造形物/物事/現象などの有する活動性は付与され続けている限り消え去ることがないために、あらゆるものが放つ輝きは、色彩を変化させながら、絶え間なく輝き続けています
    • これらの放つ輝きが休止する状況はないために、常に輝きのある「昼」といえる時間帯のみであり、輝きのない「夜」という時間帯はありません
    • 加えて、特定の光源があると陰影が現れますが、無形界では、あらゆるものが光源のために、陰影が現れません
(1000/1000) 光源と陰影/昼夜の有無
(1000/1000) 光源と陰影/昼夜の有無

成長段階と生活する界層

  • (1000/1000) 個々の人霊の生活は、基本的には、自己の成長段階に相応する活動性の程度で構成される界層でおこなわれます
    • 自己の成長段階で放つ輝きよりも、高い界層の輝きは強いために眩しく、逆に、低い界層の輝きは弱く暗く視えるために生活し難く、自己の成長段階に相応する界層が、自己に適した輝きを放っているのです
    • また、自己の成長段階に相応する界層では、現在の自己に適した学びが多くありますが、低い界層では学びの内容が易し過ぎ、一方で、高い界層では学びの内容が難し過ぎるともいえます
(1000/1000) 成長段階と生活する界層
(1000/1000) 成長段階と生活する界層
  • (1000/1000) 携[たずさ]わる仕事の内容、任務、などによっては、自己の生活する界層よりも低い界層へ赴任したり、出張する場合もあります
    • 加えて、地獄者/地縛者を救済するために、また、人へ支援/援助するために、地獄層や地上へ赴[おもむ]く場合もあります
    • 自己の生活する界層よりも高い界層へは、自己の成長段階では界層を認識できず、自身で赴くことはできませんが、高い界層に生活する者の援助を受けて、一時的に赴く場合もあります
  • (1000/1000) 自己の生活する界層よりも低い界層へ赴[おもむ]く場合には、自己の用いる無形体の活動性の程度を、低い界層に相応する活動性の程度にまで自覚して下げます
    • 自己の生活する界層と、低い界層では、界層を構成する活動性の程度が異なるために、活動性の程度を下げずに赴けば、低い界層に生活する者には、自己を認識できません
    • 同時に、活動性の程度を下げなければ、自己には、低い界層は輝きが弱いために薄暗く、物事の識別を困難にします
    • 低い界層へ赴く場合には、自己の用いる無形体へ付与している活動性の程度を低い界層へ相応するように「下げている」のであり、自己の有する生命の活動性の程度(同調する活動性の程度)が下降したために無形体へ付与する活動性の程度も「下がった」のではない点に留意してください
(1000/1000) 界層の移動と活動性
(1000/1000) 界層の移動と活動性
活動性を下げる/活動性が下がるの違い
  • (1000/1000) 「活動性を下げる」も「活動性が下がる」も、両者はともに、外環境へ表れる活動性の程度を低下させる状況を示しています
    • 外環境へ表れる活動性の程度は、分霊の有する生命の活動性によって外環境へ放たれる輝きの強さを決定します
    • 加えて、外環境の認識、外環境への表現、内的構造での処理速度にも影響を与えます
  • (1000/1000) 「活動性を下げる」とは、分霊の同調する活動性の程度を維持したままで、自己の造化する無形体へ、同調する活動性の程度よりも低い活動性の程度を自覚して付与する状況を指しています
    • 外環境からは、無形体の放つ低い活動性の程度に相応する強さの輝き(弱い輝き)が視えます
    • 分霊の放つ同調する高い活動性の程度に相応する強さの輝き(強い輝き)は、低い活動性の程度が付与された無形体に包まれているために、外環境からは視えません
    • 分霊の同調する高い活動性の程度は維持されているために、成長段階も維持されています
    • 低い活動性の程度が付与された無形体を通して外環境から低い活動性の程度に相応する程度の表現を受け入れ、分霊の同調する高い活動性の程度(高い認識の程度)に相応する内的構造での処理速度に基づいて認識します
    • 分霊の同調する高い活動性の程度(高い認識の程度)に相応する内的構造での処理速度に基づいて造化した表現を、低い活動性の程度が付与された無形体を通して、低い活動性の程度に相応する程度の表現として外環境へ表現します
  • (1000/1000) 「活動性が下がる」とは、分霊の同調する活動性の程度が、低い活動性の程度へ下降し、自己の造化する無形体へ付与する活動性の程度も低くなる状況を指しています
    • 分霊の同調する活動性の程度の下降にともない、無形体へ付与されている活動性の程度も低下したのです
    • 外環境からは、分霊の放つ同調する低い活動性の程度に相応する強さの輝き(弱い輝き)が、同等の低い活動性の程度が付与された無形体を通して視えます
    • 分霊の同調する活動性の程度が下降しているために、成長段階も退行しています
    • 低い活動性の程度が付与された無形体を通して外環境から低い活動性の程度に相応する程度の表現を受け入れ、分霊の同調する低い活動性の程度(低い認識の程度)に相応する内的構造での処理速度に基づいて認識します
    • 分霊の同調する低い活動性の程度(低い認識の程度)に相応する内的構造での処理速度に基づいて造化した表現を、低い活動性の程度が付与された無形体を通して、低い活動性の程度に相応する程度の表現として外環境へ表現します
(1000/1000) 成長段階と造化する無形体
(1000/1000) 成長段階と造化する無形体

個体の行動

  • (1000/1000) 日常の生活において、人霊の個々がおこなう行動は、低い界層ほどに地上と同様の有形的認識に基づく行動が多くみられますが、界層が高くなるにつれて、徐々に無形的認識に基づく行動もみられるようになります
    • 人霊界の生活では、地上と類似する行動がみられる場合もあれば、地上とは全く異なる行動がみられる場合もあります
    • 下記では、地上でみられる行動や慣習/風習を例に挙げて、人霊界でみられる類似する行動や慣習/風習について記述しています

名前

  • (1000/1000) 個体を識別するための名前は、相対的に高い成長段階の霊より名付けられる場合が多く、地上で名付けられた名前を引き続き用いる状況は少ないです
    • 教導系譜の上位の霊によって名付けられる場合が多くみられ、本人の成長していく方向性に適した名前が贈られます
    • あらゆる物事の名称/名前には、他の物事/他者との識別というためだけでなく、世界の進化へ影響を与える方向性を決定し、また、成長の方向性を規定する重要な側面があります
    • 名称/名前に用いられている有形的な文字/語そのものが、世界の進化へ影響を与える方向性の決定や、成長の方向性を規定しているのではなく、文字/語へ込められている祈り/願望の内容が、世界の進化へ影響を与える方向性を決定し、成長の方向性を規定しています
    • 教導系譜の上位の霊によって名付けられる名前には、本人の成長を促進するように「はたらき」かける誠実な強い祈りが必ず込められています
    • 地上で、主に親族によって付けられる本人を指し示す名前は、必ずしも誠実な目的や成長の方向性に基づく祈りを表しているとは限らず、親族の利己性/自己中心性/欲望に基づく不誠実な願望や、固定観念/既成概念、慣習、風習、などを表している場合も多くみられる点に留意してください
    • 本人の成長段階が向上し、現在の名前が表す成長の方向性では適さなくなってきた場合には、今後の成長の方向性に適した新たな名前が贈られます
    • ただし、人霊界の低い界層や地獄層では、地上での名前を使い続けている場合もあります
    • なお、人霊界で名称/名前に用いられている有形的な文字/語は、地上に現存する文字/語もあれば、人霊界にのみ存在する文字/語もあり、地上では発音できない名称/名前も多くあります
    • 教導系譜については、4章8節 教導系譜を参照してください
  • (1000/1000) 名付けられた名前を呼ぶ行動は、造化された表現であり、世界の進化へ影響を与えています
    • 名前へ込められている祈り/願望は、名前を呼ぶ目的の誠実/不誠実と密接に関連しており、名前を呼ぶ行動で、名前へ込められている祈り/願望を造化しているともいえます
    • 名前へ込められている誠実な祈りは、誠実な目的で名前を呼ばせるように「はたらきかける」ために、名前を呼ぶ行動によって、世界の進化を促進させます
    • 一方で、名前へ込められている不誠実な願望は、不誠実な目的で名前を呼ばせるように「はたらきかける」ために、名前を呼ぶ行動によって、世界の進化を停滞させます
    • 名前へ込められている祈り/願望の内容を理解したうえで、他者の名前を呼ぶ、他者の名前を呼ばない、自己の名前を呼ばせる、自己の名前を呼ばせない、を決める必要があるのです
    • そのため、名前が世界の進化へ与える影響の重要さに気づいていない者には、名前へ込められている祈りの内容を誤認して不誠実な目的で名前を呼び、無用に世界の進化を停滞させないためにも、自己の名前を伝えず、逆に、名前へ込められている祈りの内容を理解している者にのみ自己の名前を伝えます

形体の形状

  • (1000/1000) 人霊界では、有形的認識に基づいて、地上の生活で用いていた有形体の形状を模倣した人型の形状で、無形体を自覚して、あるいは、自覚できるものの自覚なく造り出しています
    • 個々の人霊が、無形界で活動するための無形体を、自己の認識する通りに、また、自己の有する習慣のままに造化しているといえます
    • 球体や立方体などのような人型以外の形状で無形体を造り出すこともできますが、有形的認識が優勢なために、霊眼に視える有形的な形状が造り出され、無形的な形状は造り出されません
    • 造り出された無形体の形状に現れる、性別、容姿、体型、髪型、などは、直近に地上へ再授肉して用いていた有形体の形状を習慣として強く有しているために、この形状を模倣する状況が多くみられます
    • 外見や挙措が、若々しくみえる、幼くみえる、年老いてみえる、また、活力に溢れているようにみえる、弱々しくみえる、などは、本人の生き方や内面の状況が反映されています
    • ある種の囚われを有している、特定の感情を造化している、などによって、容姿は青年程度であっても年老いてみえる場合もあり、内面の状況が自覚的に(自覚して/自覚できるものの自覚なく)無形体の形状へと反映されます
    • 無形体の形状については、3章4節 無形体 #無形体の形状も参考にしてください
  • (1000/1000) 造り出された無形体は、霊の成長段階に相応する輝きを放っています
    • 輝きには、霊の成長段階でみられる特性、霊の有する個性、生き方、などが、基本的な色彩として表れており、更に、内面で造化する思考/感情などの内容によって、部分的な色彩の変化が表れるようになります
    • 無形体の放つ輝きについては、3章4節 無形体 #無形体の輝きも参考にしてください
  • (1000/1000) 有形的認識よりも無形的認識が優勢へと傾きはじめる人霊界の上層付近では、無形的認識に基づいて無形体の形状を造化し始めます
    • 無形的認識に基づいて無形的な形状を造化すると、自己の造り出している無形体の形状は、相手が視たい形状として視えるようになり、相手が有形的認識に基づいて自己を視れば有形の形状として霊眼に視え、一方で、相手が無形的認識に基づいて自己を視れば無形の形状として捉えます(無形の形状は霊眼に視えません)
    • 現在の状況へ適するように、無形的認識に基づく形状と、有形的認識に基づく形状を使い分けるようになります

視る

  • (1000/1000) 有形的認識に基づいて有形的な形状を造化しているために、地上と同様に、眼で外環境の対象を視ようとします
    • 地上で有形体の肉眼で視ていた状況と同じように、無形体の霊眼で視ようとしています
    • 人霊界で視える色彩の幅は、地上で有形体を通して視える色彩の幅よりも拡く、成長段階が向上するほどに、視える色彩の幅も拡大します
    • 有形的認識の程度が向上することで、対象の外見を視るだけでなく、構造体の構成、造形物に保存されている思い/記憶、なども読み取れるようになります
    • ただし、有形的認識に基づいて「眼で視る」行動へ囚われているともいえるために、視える範囲のほとんどは視界に限定されます
  • (1000/1000) 無形的認識が優勢へと傾きはじめると、眼で視える視界の範囲に囚われなくなり、視界の範囲も、視界の範囲外も総合して、周囲の全体を拡く同時に視える(認識できる)ようになります
    • 無形体の霊眼は、自己の想像によって外見が造形されているだけであり、実際に眼という感覚器を通して視ているのではないために、眼で視るという囚われが無くなれば、視える範囲も視界に制限されなくなるのです
    • 成長段階が向上するほどに、視える(認識できる)範囲は拡大していきます
    • 眼で視ようとする囚われが無くなれば、相対的に低い界層の全体を見渡すこともできるようになります
  • (1000/1000) 無形界では、他者が現在に体験している物事/現象/出来事の様子を、自己が体験しているかのように観察することもできます
    • 他者が現在に体験している物事/現象/出来事の様子を自己が体験しているかのように視て聴いて体感している際には、他者が精神で造化している思考/感情などの内容を、自己が造化しているかのように伝わってくる場合もあります

聴く

  • (1000/1000) 有形的認識に基づいて有形的な形状を造化しているために、地上と同様に、耳で対象を聴こうとします
    • 地上で有形体の肉耳で聴いていた状況と同じように、無形体の霊耳で聴こうとしています
    • 聴こえる音域の幅は、地上で有形体を通して聴こえる音域の幅よりも拡く、成長段階が向上するほどに、聴き取れる音域の幅も拡大します
    • ただし、有形的認識に基づいて「耳で聴く」行動へ囚われているともいえるために、聴こえる範囲のほとんどは、有形的な形状の無形体が存在する周囲に限定されます
  • (1000/1000) 無形的認識が優勢へと傾きはじめると、有形的な形状の無形体が存在する周囲の範囲に囚われなくなり、有形的な形状の無形体が存在する周囲も、周囲以外の範囲も総合して、範囲の全体から拡く同時に聴こえる(認識できる)ようになります
    • 無形体の霊耳は、自己の想像によって外見が造形されているだけであり、実際に耳という感覚器を通して聴こえているのではないために、耳で聴くという囚われが無くなれば、聴こえる範囲も有形的な形状の無形体が存在する周囲に制限されなくなるのです
    • 成長段階が向上するほどに、聴こえる(認識できる)範囲は拡大していきます
    • 耳で聴こうとする囚われが無くなれば、相対的に低い界層の全体から聴くこともできるようになります
  • (1000/1000) 音曲、話し声、水の流れる音、木々の葉擦れの音、などの聴こえる音は、聴こえるというだけでなく、自己そのものと融合しているような調和を感じ取ります
    • 自己が有している生命の活動性は、律動を有している旋律そのものとも表現できるために、造化されて活動性が付与され続けている外環境の音と、協奏曲を奏でるように調和できるのです

話す

  • (1000/1000) 有形的認識に基づいて有形的な形状を造化しているために、地上と同様に、口を用いて話そうとします
    • 地上で有形体の口を用いて話していた状況と同じように、無形体の霊口で話そうとしています
    • 発声できる音域の幅は、地上で有形体を通して発声できる音域の幅よりも拡く、成長段階が向上するほどに、発声できる音域の幅も拡大します
    • 地上で話す際と同様に、話し方、用いる語、表現の仕方、などには、話す本人の成長の程度、個性、知識、経験、生き方、などが反映されています
    • 声は、単なる音ではなく、本人の有する生命の活動性によって造化された実体であり、付与されている活動性の性質/程度が、相手に相応の影響を与えます
    • ただし、有形的認識に基づいて「口で話す」行動へ囚われているともいえるために、相手へ話せる範囲のほとんどは、有形的な形状の無形体が存在する周囲に限定されます
  • (1000/1000) 無形的認識が優勢へと傾きはじめると、有形的な形状の無形体が存在する周囲の範囲に囚われなくなり、有形的な形状の無形体が存在する周囲では口を用いて話し、周囲以外の範囲へは精神伝達で伝えることができるようになります
    • 無形体の霊口は、自己の想像によって外見が造形されているだけであり、実際に口/声帯という発話器官を通して話しているのではないために、口で話すという囚われが無くなれば、相手へ伝える範囲も有形的な形状の無形体が存在する周囲に制限されなくなるのです
    • なお、精神伝達を通して、有形的な形状の無形体が存在する周囲以外の範囲へ伝えられるのは無形的な印象のみであり、有形的な話し声を伝えることはできません
    • 成長段階が向上するほどに、精神伝達で伝えられる範囲は拡大し、印象の内容を鮮明に伝える精度も高くなります
  • (1000/1000) 精神伝達では、発声をしなくても、精神で造化した思考/感情などの印象を、相手へ直接に伝えることができ、また、相手からも受け取れます
    • 精神伝達とは、無形体/有形体の動作を通さずに、無形的認識に基づいて無形的な表現(印象)を外環境へ表現する手段であり、精神で造化した印象を直接に外環境へ表現し、あるいは、相手が内的構造で表現の造化をおこなう「造化の工程」へ直接に送信するために、文字/言語などで有形的に表現が困難な内容であったとしても、相手へ伝えることができます
    • 精神伝達は、想念伝達、念話、テレパシー、精神感応、などとも呼ばれており、分霊に対してだけでなく、天精との意思の疎通も可能です
    • 相手から精神伝達で送られてきた印象を自己が認識した際には、自己の認識する認識方法によって、印象の内容が内面から湧き浮かんできたように感じ取る場合もあれば、相手の声で話しかけられたように感じ取る場合もあります
    • 精神伝達をおこなうには、精神で明確な内容の印象を造化して印象を鮮明に保持し、伝える相手を正確に思い浮かべて印象を送り届けますが、工程の全体へ意識を持続して集中する強い意志が必要となります
    • 不明確な内容の印象を造化しても、印象を鮮明に保持できなくても、相手を正確に思い浮かべられなくても、精神伝達という活動そのものはおこなえますが、対象とする相手へ適切な印象の内容は伝わっていません
  • (1000/1000) 人霊界で話されている言語や、書かれている文字には、地上で用いられている/用いられていた言語/文字、人霊界のみで用いられている言語/文字、各界層ごとに用いられている言語/文字、などの様々な言語/文字が混在しています
    • 自己と相手の話す言語や書く文字が異なれば、有形的な言語/文字で表現された内容の理解が困難となり、伝えたい内容と、伝わった内容に齟齬[そご]が生じやすく、両者の内容に大きな齟齬を生じる状況も多くみられます
    • 精神伝達で直接に無形的な印象の内容を伝え/受け取れば、伝えたい内容と、伝わった内容に齟齬を生じさせ難く、自己/相手の用いている言語/文字に関わらず、対話ができるようになります

触れる

  • (1000/1000) 有形的認識に基づいて有形的な人型の形状を造化しているために、地上と同様に、手足などで外環境の様々な造形物へ触れようとします
    • 地上で有形体の手足などを用いて触れていた状況と同じように、無形体の手足などで触れようとしています
    • 球体や立方体などのような人型以外の有形的な形状を造化している際にも、形状の表面を通して造形物へ触れることができます
    • 造形物の外形を手足などで触れることはできますが、外形をすり抜けて造形物の内部を触ることはできません
    • ただし、有形的認識に基づいて「手足などで触れる」行動へ囚われているともいえるために、触れる範囲は、有形的な形状の無形体が存在する手足の届く周囲に限定されます
  • (1000/1000) 無形的認識が優勢へと傾きはじめると、有形的な形状の無形体が存在する手足の届く周囲の範囲に囚われなくなり、手足の届く近くの造形物へ手足などで有形的に触れるだけでなく、手足の届かない遠くの造形物へ無形的に触れることもできるようになります
    • 有形的に遠くの造形物を、自己の認識する距離感を調整して、無形的に認識しているといえます
    • 有形的認識が優勢なほどに、有形的に手足で触れなければ造形物には触れることができないという捉え方へ囚われているのです
    • 無形的認識が優勢になるほどに、触れるのも、視るのも、聴くのも、区別のない「外環境を認識する」というひとつの活動があるのみとなり、「外環境を認識する」活動では、成長段階に相応する意識の範囲内を総合して認識します

移動する

  • (1000/1000) 有形的認識に基づいて有形的な人型の形状を造化しているために、地上と同様に、脚で歩こうとします
    • 地上で有形体の脚を用いて歩いていた状況と同じように、無形体の脚で歩こうとしています
    • 球体や立方体などのような人型以外の有形的な形状を造化している際にも、形状を転がして移動することができます
    • ただし、有形的認識に基づいて「脚で歩く」行動へ囚われているともいえるために、歩く範囲は、地面に脚が接地している状況に限定され、水上や空中は歩けません
  • (1000/1000) 無形的認識が優勢へと傾きはじめると、有形的な形状の無形体の脚が接地する状況に囚われなくなり、脚の接地する地面を歩くだけでなく、脚の接地しない水上や空中を浮遊/飛行できるようになります
    • 「水上を歩けるはずがない」「空中を飛べるはずがない」という地上での生活に由来する固定観念/既成概念が、水上や空中を浮遊/飛行できなくさせているだけであり、これらの囚われが消え去れば、思うがままに浮遊/飛行できるようになるのです
    • 加えて、目的地へ移動するには有形的な形状の無形体で空間を移動しなければならないという囚われが消え去れば、目的地へ瞬間的に移動することもできるようになります
    • 瞬間的な移動は、目的地を詳細に正確に思い描き、目的地に立つ自己を鮮明に自覚することで目的地へと着いていますが、工程の全体へ意識を持続して集中する強い意志が必要となり、水上や空中の浮遊/飛行をおこなうよりも難度は高くなります

呼吸

  • (1000/1000) 呼吸という行動をおこなっているようにみえるものの、おこなっていません
    • 呼吸は、地上で用いている有形体のみに必要な行動であり、無形体で生活している無形界では不要です
    • 地上で生活していた頃の習慣で、呼吸していると自覚して、あるいは、自覚できるものの自覚なく思い込んでいる状況も多くみられ、呼気/吸気の律動による胸部の膨らみを無形体の形状で造化して、有形体での呼吸にみられる外見の変化を再現している者もいます
    • 呼吸を再現しても、外環境の気体は無形体の体内へ取り込まれていません
  • (1000/1000) 生活の中では、精神を穏やかにするために、深呼吸という行動をおこなう場合はあります
    • 内面の静けさを得るのが目的であり、深呼吸という行動をおこなわなくても、内面に静けさを拡がらせようとする意志を有すれば、内面に静けさを得られます
    • 地上で生活していた頃の習慣に基づいて、深呼吸の行動は内面に静けさを得るために必要という固定観念が、深呼吸をおこなわせています

睡眠

  • (1000/1000) 睡眠は、地上で用いている有形体のみに必要な行動であり、無形体で生活している無形界では不要です
    • 地上で生活していた頃の習慣で、就寝という行動はおこなえますが、行動自体に必要性はありません
    • 就寝時は、自己の周囲に暗闇/夜闇や星空/夜空を造化して、夜に類似する環境を演出することもできますが、造化される暗闇は単に暗いだけの表現であり、不誠実な性質の活動性を付与して造化される「活動性の性質の表現」としての暗闇とは異なります
    • 活動性の性質の表現については、3章9節 精神 #活動性の性質の表現を参照してください
  • (1000/1000) 地上で死を迎え、無形界に帰還して間もない頃には、無形体の造化が不安定な状況もみられ、無形体を調整して造化を安定させるための「休眠」を必要とする場合もあります
    • 休眠は、無形体の調整のためにおこなわれます
    • 休眠は、睡眠と異なり、無形体の調整が済み造化が安定すれば、その後は不要であり、習慣として必要ではありません

食事

  • (1000/1000) 食事は、地上で用いている有形体のみに必要な行動であり、無形体で生活している無形界では不要です
    • 地上で生活していた頃の習慣で、食事という行動はおこなえますが、食物を自己の記憶にある味覚/食感/嗅覚で楽しむためにおこなわれているだけであり、食物から活動性を取り込むことはできません
    • 無形体には、食物の消化という機能は無いために排便もなく、また、無形体が食事や食物の消化/吸収/代謝によって汚れる状況もないので、入浴も不要ですが、入浴という行動をおこなうこともできます
  • (1000/1000) 食物は、食材を調理するのではなく、自己の想像によって造化されています
    • 具体的に何かの食物(料理)を食べたいと想像すれば、自己の精神で想像した食物/料理が、眼前に実体として造化され出現します
    • 食物は、精神で造化された表現が、外環境へ実体として現れたものであり、地上のような物体ではなく、想像の産物でしかないといえます
    • 加えて、調理をしたいと望むのならば、必要な食材、調理器具、などが眼前に造化され、調理という行動をおこなうこともできます

地上の記憶

  • (1000/1000) 地上で生活した記憶は、直近の地上での記憶は比較的に鮮明に思い出せますが、再授肉を繰り返すほどに、古い地上での記憶は自覚して思い出せなくなります
    • 加えて、無形界での生活が長くなるほどに、無形界での生活の新しい記憶が増えるために、古い地上での名前、体験、思い出、などは自覚して思い出せなくなります
    • 無形界でも、地上の生活でも、過去の特定の物事/現象/出来事で鮮明に憶[おぼ]えている内容はありますが、それ以外の内容は、現在から直近の物事/現象/出来事は思い出しやすいものの、現在から離れた過去の物事/現象/出来事ほどに不鮮明となり思い出せなくなるのです
    • ただし、自覚して即時に思い出せる記憶なのか、即時には思い出せない記憶なのか、の違いだけであり、全ての記憶は自己の内面(無限の叡智)に保管されているために、無限の叡智を検索すれば、過去の地上で送った生活や、無形界で送ってきた生活を知ることはできますが、必要がない限り、検索する者は少数です
    • 物的/有形的な体験そのものの思い出は、成長に必要ではなく、体験を通して得た無形的な学びが成長へ必要なために、成長に不要な思い出は自然に思い出さなくなっていきます
    • 寧[むし]ろ、無形界でも、地上の生活でも、過去の思い出に囚われ、しがみついている状況が、現在の成長を阻碍するように「はたらいている」ために、成長を求める者は、過去の思い出から学び終えたのならば、以降は思い出そうとしません

日常の生活

  • 下記では、地上での日々の生活に密接に関連する内容を例に挙げて、人霊界でみられる類似する内容ついて記述しています

衣服/装飾品/日用品

  • (1000/1000) 衣服は、様々な形状のものを自由に選択して着ることができますが、生地/色調は、着る者の成長段階、個性、によって決まり、自由に選択できません
    • 生地とは、綿/麻/絹などの素材や縫製方法の違いではなく、表面の緻密さを表しており、成長段階が高くなるほどに、衣服を造化する精度も高くなり、表面が緻密になります
    • 色調は、成長段階に相応する特性でみられる色彩と「同等の色彩を基本」とし、生き方(個性)の方向性にみられる色彩と「同等の色彩を部分的に用いている」衣服を身に着けることができます
    • 衣服の色彩が、自己の成長段階や、生き方(個性)の方向性、を直接に他者へ示しています
    • 衣服を着用する者の成長段階や、生き方(個性)の方向性に「相応しない色彩」の衣服は、衣服を着用する本人が違和感を感じるだけでなく、成長を阻碍するようにも、はたらきます
  • (1000/1000) 人霊界では、地上での様々な時代、様々な地域で着用されていた衣服の形状がみられます
    • 個々の好み/習慣、地上で生活していた際の地域の慣習/文化、などで着る衣服の形状を選択していますが、精神に無用な緊張を与えないような、ゆったりとした服装が多くみられます
    • 着る衣服の形状や、衣服の組み合わせには、衣服を着用する者の有している固定観念/既成概念が表れやすくなります
    • 固定観念/既成概念については、5章4節 固定観念/既成概念を参照してください
  • (1000/1000) 衣服は、生地を造り出し、生地から縫製することもできますが、衣服そのものを直接に造り出せます
    • 生活する界層によって、どの程度の造化をできるのかは異なり、衣服と呼べるものを直接に正確に造り出せる場合もあれば、地上での工程と同じように植物から生地へ加工し縫製して造り出す場合もあります
    • もしも、「衣服は地上での工程と同じように造り出さなければならない」と囚われているのならば、直接に衣服を造化できる成長段階の界層で生活しているとしても、直接に衣服を造化できません
    • 地上で造り出されている物体としての衣服と異なり、衣服が汚れる状況はないために洗濯する必要はなく、同様に、破れ、解[ほつ]れ、なども現れないために修繕する必要もありません
    • 衣服の汚れ、染み、破れ、解れ、などは、衣服を着用する者の「内面の状況」が反映されて衣服へ現れ、外環境から直接に影響を受けて、汚れ、染み、破れ、解れ、などが造り出される状況はありません
  • (1000/1000) 装飾品、日用品、などは、自己が自身で直接に造化できますが、他者から分けて貰う場合もあります
    • 衣服の造化と同様に、「地上での工程と同じように造り出さなければならない」と囚われているのならば、直接に装飾品/日用品などを造化できる成長段階の界層で生活しているとしても、直接に造化できず、植物/鉱物を加工して造り出します
    • 装飾品/日用品などは必要とする都度に造り出し、必要でなくなれば装飾品/日用品などへ意識が向かなくなるために実体が維持されず消え去ります
    • 宝飾類は、着用する者の成長段階を示しており、成長段階の特性が、相応する輝き/色彩を有する宝飾という有形的な形状として、外環境へ自然に反映されています
  • (1000/1000) 家電、電子機器、エンジン/モーターを利用する機械、などはありません
    • 無形界では、目的とするものを直接に自身で造化できるために、目的とするものを造り出す「手段」である機器は不要なのです
    • 外見が、家電、電子機器、エンジン/モーターを利用する機械、自転車、自動車、電車、飛行機、船舶、などにみえるものは造化されていますが、内部構造に機械や電子回路が用いられているのではなく、電気/ガソリンなども必要とせず、使用する者の意志で動作します

住居/建造物

  • (1000/1000) 住居は、自身が生活する建物を自身で造化することもできますが、相対的に高い界層の者たちが、あらかじめに生活する建物を準備してくれています
    • 庵のような簡素な建物、宮殿のような建物、洞穴のような場所、などを様々に造り出せますが、建てられる住居の規模は、生活する者の成長段階によって決まり、高い成長段階ほどに、規模の大きな建物を建て生活できるようになります
    • 住居を建てる場所も、生活する者の生き方(個性)によって決まり、自由に場所を選択できませんが、静かな森の中、賑[にぎ]やかな都市の中、閑静な住宅街、などの、生活する者の成長に適した場所に建てることができます
  • (1000/1000) 住居には、地上での様々な時代、様々な地域の建築様式がみられます
    • 寧[むし]ろ、地上の建築物が、人霊界の建築物を模倣して造られているといえます
    • 地上ではみられない建築様式の建物もあり、地上では重力から受ける影響や構造の脆弱さのために建築が不可能な形状の建物であったとしても、人霊界では建てることができます
  • (1000/1000) 住居の建築は、地上と同様に、住居の設計図に基づいて、材料を調達し、基礎工事から始まり、順次に、柱、壁、屋根、などを組み立てることもできますが、建物そのものを直接に造り出せます
    • 生活する者の成長段階に相応する特性でみられる色彩と「同等の色彩を基本」とし、生き方(個性)の方向性にみられる色彩と「同等の色彩を部分的に用いている」建物を造り出し、生活することができます
    • 増改築は適宜におこなえ、住居を解体することなく、形状、材質、装飾、などを自由に造化して変更できます
    • 住居に、扉、鍵、などを設置できますが、防犯のためではなく、装飾としての意味を有しており、地獄層以外では不誠実な生き方をしていないために、防犯という概念は不要です
    • 建物は、建築された形状のままでなく、その時その時の用途によって、自由に形状を変化でき、壁、窓、屋根、などは、透明/不透明を自由に変化させ、また、取り外すことも、開閉することもできます
    • 埃[ほこり]、汚れ、傷み、経年劣化、などは、生活する者の「内面の状況」が反映されて住居に現れ、外環境から直接に影響を受けて造り出される状況はなく、掃除、修繕、などの必要もありません
    • 建物は、生活する者の意識が住居へ向けられ、絶え間なく活動性が付与され続けている限りは、永続しています
  • (1000/1000) 建物の屋根、壁、などは、外界との「仕切りとしての役割」というよりは、遠くから送信された精神伝達を受け取る、住居内での活動性の程度を安定させる、などの役割のためにあります
    • 人霊界には、風雨、気温の変化、などがないために、住居に、気候の変化から受ける防護の役割は不要です
    • 住居の壁、屋根、などは、パラボラアンテナのように、様々な界層から精神伝達によって送られてくる印象の感受性を高めるために用いられています
    • 建物は、生活する者の「内面の状況」が反映されるために、屋根、壁、などがあることで、落ち着きを得ると、安定した構造の住居が維持されるようになります

余暇を通した愉しみ

  • (1000/1000) 生活の中では、読書、楽器の演奏、描画、音曲/映画の視聴、演劇/絵画の鑑賞、観光、スポーツ、などを自由に満喫することができます
    • これらの体験を「楽しむ」のではなく、これらの体験を通して、成長の学びへとつなげる「愉[たの]しみ」を得ます
    • 自己の成長段階で行動できる活動性の範囲内(生活する界層以下の範囲)であれば、自由に移動でき、低い界層へ赴いて様々に体験することもできます
    • 地上と同じ内容の体験もありますが、体験の内容が有する色彩、音域、表現方法、などは、地上ではみられないほどに幅広くあり、体験を通して受ける、視る、聴く、感じる、などは、個別の感覚ではなく、調和され、一体となった感覚として受け取ります
    • 例として、音曲は、音を聴くだけでなく、音が色彩を放ち、旋律と調和して変化する音と色彩を感じ取ることができます
  • (1000/1000) 書物、音曲、映画、絵画、演劇、観光、スポーツ、などの内容には、教育的な意義が含まれており、これらの体験を通して学び愉しみ、成長へとつなげられるように配慮されています
    • 各界層での成長に必要とする学びの内容が、界層でおこなわれる体験を通して得られるように考慮されたうえで、書物、音曲、映画、絵画、演劇、などの内容が製作されており、また、観光、スポーツ、などから学びを得られるように、体験の仕方を指導しています
    • 地上にみられるような、暴力表現、残虐行為、裏切り、強欲、などの、不誠実な性質を有する「成長を退行させる内容」の体験は地獄層のみにあり、人霊界にはありません
  • (1000/1000) 地上と同等の活動性の範囲で構成される低い界層では、賭け事、競争、などと呼ばれるような、成長を阻碍する可能性を有する「娯楽」もみられます
    • 低い界層に生活する者たちが、賭け事、競争、などは「生活に必要」と信じているために、この既成概念に基づいて、賭け事、競争、などがおこなわれています
    • ただし、成長を退行させる娯楽は、人霊界ではおこなわれず、地獄層でのみおこなわれています
    • 高い界層へと移行するのにともない、成長を阻碍する可能性のある物事は、「不要」と認識されるようになり、自然におこなわれなくなります

通貨

  • (1000/1000) 「他者/全体のために自己を役立てる」という愛の行為が、通貨としての役割を有しています
    • 様々なものを購入する状況がないために、地上のような「もの」と交換する対価としての「お金」はありません
    • 他者が必要とするものを分け与え、他者の手助けをして、他者の成長を促すことが、自己の成長にもつながり、自己の成長こそが、通貨の貯蓄に相当します
    • お互いが、お互いのために、自身を役立てることが、無形界の経済といえます
    • 愛の行為については、5章6節 愛の行為を参照してください
  • (1000/1000) 「お金」を必要としない生活であり、収入を得るために働くという状況はありません
    • 無形界の仕事は、全てが愛の行為であり、報酬を求めることもなく、対価を要求することもなく、「自己を他者/全体のために役立てたい」という思いに基づいてのみ、おこなわれています
    • 無形界の仕事については、次節の2章7節 無形界の仕事を参照してください

暦/祭日/祝福

  • (1000/1000) 無形界には、暦[こよみ]がありません
    • 暦は、地球(惑星)の公転によって、地上から視える太陽(恒星)の位置の違いを基点に、一定の位置の差を単位時間と規定して造り出された人工的産物です
    • 暦に基づく、1週間、1ヶ月、1年、100年、1000年、などの人工的な区切りによる捉え方はありませんが、無形界での様々な研究分野の活動が螺旋を描いて進歩する過程(周期)にみられる大まかな区切りとしての捉え方はあります
    • 周期にみられる区切りの例には、様々な研究分野の活動が地上へ応用された結果として、大型爬虫類の進化/衰退した時期、小型哺乳類の進化/衰退した時期、大型哺乳類の進化/衰退した時期、初期の人類が生活した時期、ある大陸が凍りついた時期、別の大陸が凍りついた時期、惑星全体の温暖期/高温期/寒冷期/極寒期、などがあります
    • 螺旋を描いて進歩する過程は、大霊の「螺旋循環の法則」を示しています
    • 大霊の法則については、2章2節 大霊 #法則を参照してください
  • (1000/1000) 地上での1年という捉え方に近似する周期として、「祝祭」の周期があります
    • いくつもの祝祭が、間隔をおいて順序におこなわれ、一通りおこなわれることで、ひとつの周期を成しており、各界層に共通する祝祭もあれば、各界層ごとの祝祭もあります
    • 祝祭は、大霊への崇敬を強め、同時に、積極的に成長を求める意志を促すためにおこなわれており、地上の各地域でおこなわれている祝い事/祭日とも密接に関連しています
    • 人霊界でおこなわれる祝祭の影響が、地上で同様の目的に基づいておこなわれている、祭り、祭典、などへ影響を与えています
  • (1000/1000) 各界層では、不定期に、相対的に上位の界層から、成長を促すための「催事」がおこなわれます
    • 上位の界層から、界層に生活する者たちに相応する学びを得られるような「何らかの象徴的な現象」を界層へ顕現させ、成長への学びを促進します
    • 現象の内容は様々であり、界層内の無数にある「それぞれの地域」に生活している、催事を視る者たちの生き方に適した内容が選ばれています
    • 催事の例として、仏教が盛んな地上の地域で生活した後に、人霊界での生活を始め、界層で「仏教に基づく生き方」をおこなっている者たちが集まる地域では、仏教の象徴する内容として顕現させ、一方で、キリスト教が盛んな地上の地域で生活した後に、人霊界での生活を始め、界層で「キリスト教に基づく生き方」をおこなっている者たちが集まる地域では、キリスト教の象徴する内容として顕現させます
    • 催事をおこなう際には事前に通達され、界層の各地域に生活する者たちは、催事を体験するために集まります
    • 相対的に高い成長段階の者たちによっておこなわれる「上位の界層からの催事」は、日常の生活では得難い、多くの学びを得られる重要な機会でもあります
  • (1000/1000) 催事とは別に、界層で何らかの出来事があれば、相対的に上位の界層から「祝福」がおこなわれる場合もあります
    • 祝福の例として、界層での学びを修了し高い界層へ生活の場を移行する者たちへの祝福、新しい学びを得られた者たちへの祝福、地獄層での不誠実な生き方から脱出し人霊界での生活を始める者たちへの祝福、地上/地獄層での任務を終えて界層へ帰還した者たちへの祝福、などがあります
    • 催事は、界層の広範囲に対して大規模に執りおこなわれますが、一方で、祝福は、個人/複数人を対象としておこなわれる状況が多くみられます
    • 祝福は、催事ほどに大規模にはおこなわれませんが、おこなわれる目的は催事と共通しており、祝福される者たちが学びを得られるだけでなく、参加者にも何らかの学びが得られるような内容でおこなわれます

街/集落

  • (1000/1000) 人霊界には、各界層に無数に造り出されている「それぞれの地域」に、中核となる都市が置かれており、都市を中心に地域内の街/集落などの調和が維持され、地域全体の進化を促しています
    • 都市には、地上の行政に類似する統治組織として「地域の調和/発展を担当する仕事の集団」が置かれており、地域内で生活している者たちの成長を支援/援助しています
    • 界層内の地域間や、界層間でも緊密な連絡をおこない、互いの研究成果などを取り入れ、地域の発展に役立てています
    • 各地域に設置されている統治組織は、地域に生活する住人から何らかを徴収する状況はなく、住人は地上のように税金などを支払う必要がありません
    • 仕事の集団については、次節の2章7節 無形界の仕事を参照してください
  • (1000/1000) 都市や街には、住居以外にも、図書館、劇場、音楽堂、博物館、美術館、病院、運動場、公園、広場、などの施設、それぞれの研究分野に設置されている研究所、教育施設、などがあります
    • 商業施設はなく、物品などを「販売する」という概念はありません
  • (1000/1000) 都市や街以外にも、草原、河原、森、山、丘、などには、大小様々な集落が点在しており、仕事の内容、研究の内容、類似する生き方をしている者たちの集まり、などによって、集落全体から特有の色彩が現れています
    • 地上のように、建物が乱立しているような状況はなく、あらゆる建物が、それぞれの場に適した、形状、色彩、規模/大きさ、で造り出されており、周囲の環境と調和するように配慮されています

動物/植物

  • (1000/1000) 人霊界の各界層にみられる、脊椎動物、無脊椎動物、植物、鉱物は、相対的に高い界層に生活する者たちによって、自然環境の一部として造化されています
    • 更に、各界層に生活する者が、自身で造化することもでき、意識が対象となる動物/植物/鉱物へ向いている間は、動物/植物/鉱物としての実体を維持するのに必要な原素材が供給され、生命が付与され続けています
    • 造化される動物/植物の形状は様々であり、地上にみられる動物/植物と同様の場合もあれば、全く異なる空想的な場合もみられ、中には、人よりも遥かに大きな形体の種族や、枯れることなく花を咲かせ続ける種族もあり、虹色に輝く鉱物もあります
    • 脊椎動物は、動物霊ではなく、無脊椎動物/植物/鉱物と同様に造化されている表現のために、精神伝達による意思の疎通はできません
  • (1000/1000) 人霊界には、造化した動物を家畜として飼い、これらの動物の世話を仕事としている者もいます
    • 家畜は、食肉用として飼われているのではなく、人霊が愛を学ぶために飼われており、また、荷車を引くなどの生活の手助けもしています
    • 家畜の世話と同様に、人霊が愛を学ぶための園芸/農作物の栽培もおこなわれています
    • 地上や、地上と同等の活動性を有する界層では、付与される活動性の程度が低いために、植物も弱々しくみえますが、界層が高くなるほどに付与される活動性の程度も高くなり、植物は逞[たくま]しくなります
  • (1000/1000) 地上の生活で、愛のつながりを有していた愛玩動物の動物霊(分霊)とは、人霊の愛が向けられている間は、人霊界で動物としての個体の形体を維持して、一緒に生活することもできます
    • 地上で生活している飼い主のために、先に死んだ愛玩動物の形体を造化し、愛玩動物の動物霊を人霊界に留めてくれている霊がおり、愛玩動物の動物霊と飼い主が、今後に人霊界で再会できるように配慮してくれています
    • 人霊も、愛玩動物の動物霊も、どちらも分霊のために、精神伝達で意思の疎通ができます
    • 人霊の愛が愛玩動物の動物霊へ向けられている期間は、愛玩動物としての実体を維持するのに必要な原素材が供給され、生命が付与され続けています
    • 愛玩動物の動物霊へ向ける愛が薄れていくと、愛玩動物の形体を維持できず、愛玩動物の動物霊を人霊界に留めておけなくなり、いずれは、動物霊界にある同じ種族の集合精神へと帰っていきます

生活する界層の移行

  • (1000/1000) 現在に生活する界層での学びを修了し、相対的に高い界層に相応する成長段階になったのならば、高い界層に住むことが承認され、生活する界層を移行できるようになります
    • 成長段階に相応していない高い界層へは自由に移住できませんが、教導系譜で、自己の成長/学びの指導に就いてくれている「相対的に高い界層の者」から承認されると、高い界層へ移住できるようになります
    • 成長を求め成長を実践している者は、基本的に、喜んで高い界層へと移住しますが、移住するのか/移住しないのかは、本人の自由意志による選択に委ねられており、移住を勧められても、移住を強制される状況はありません
    • もしも、現在に生活する界層に相応する成長段階よりも、成長が退行したのならば、現在の界層では学びを得られないために、相対的に低い界層への移住を勧められます
    • 教導系譜については、4章8節 教導系譜を参照してください
  • (1000/1000) 各界層での学びには、個体差があり、短期間で界層での学びを修了して次の界層へ移行していく者もいれば、長期に渡り同じ界層に留まり「ゆっくり」と学ぶ者もみられ、学び方は様々です
    • また、他の界層での学びは短期間で修了したものの、特定の界層では学びを得るように努めていながらも遅々として学びを得られない者もみられ、地上での生活から続く「何らかの固定観念/既成概念などの囚われ」を残していると、界層での学びを阻碍する状況へつながっています

地獄層での生活

  • (1000/1000) 地獄層は、人霊界の各界層と同様に、自己の内面の状況が外環境を造り出しているために、すべて自身の自覚的に(自覚して/自覚できるものの自覚なく)望む内容や、囚われている内容が外環境へ現れています
    • 人霊界の各界層と異なるのは、利己的/自己中心的な物事の捉え方と、その捉え方に基づいておこなう利己的/自己中心的な行為を「制御しない」不誠実な生き方そのままが、外環境へ現れている点にあります
    • 地獄層の中では、類似する内容の生き方をしている者たちが集まり、特定の内容の不誠実性が強く表れている地域を無数に形成しています
    • それぞれの地域で生活する者は、地域の支配者と隷属者に分かれており、支配者は、無形界の仕事として任命されているのではなく、自身の有する強い利己性/自己中心性/欲望で、周囲の者たちを、恐怖、欲望、などで従わせています
    • 地獄層では、自身で考えることを放棄し、自身よりも暴力的/威圧的な者たちの行動へ追従した生活をしていますが、好んで追従しているのではなく、内面では反感を抱き、陰で嘲[あざけ]りながらも、自身では何ひとつできないために、媚びて追従しています
    • 地上の生活で体験した、利己性/自己中心性/欲望を満たすための一連の出来事(思い出)や、囚われしがみついている一連の出来事を、何時[いつ]までも、何度でも繰り返し追憶しているだけの状況もみられます
  • (1000/1000) 生活は、乱雑、暴力、争い合い、騙し合い、強奪、虚勢、欲望の追求、快楽/快感への陶酔、恐怖、無気力、絶望、嘆き、などで占められています
    • 生活しているというよりは、それぞれの地域に群れ集まっているだけという表現が適切です
    • それぞれの地域には特有の性質があり、お互いに騙し合う生活を続けている地域、際限なく快楽/快感へ浸[ひた]る生活を続けている地域、無気力に彷徨[さまよ]う生活を続けている地域、などがみられ、中には、支配者によって奴隷のように重労働の苦役に従事させられている地域もみられます
    • それぞれの地域にみられる「特有の利己性/自己中心性/欲望」の性質に基づく生活が、更に、類似する生き方をしている者たちを引き寄せています
(1000/1000) 引き寄せの法則の負の循環
(1000/1000) 引き寄せの法則の負の循環
  • (1000/1000) 地獄層での不誠実な生き方から、満足を得られる状況は決してありません
    • 地獄層での生活は、地上の生活で培[つちか]われた「物質の心に由来する恐れ/怯え」に基づいており、恐れ/怯えから自覚して、あるいは、自覚できるものの自覚なく眼を逸らし逃げ回るために、様々な利己性/自己中心性/欲望を満たすための行為をおこないますが、これらの行為は恐れ/怯えを強めるだけです
    • 強められた恐れ/怯えは、際限なく利己性/自己中心性/欲望を満たすための行為をおこなわせ、更に恐れ/怯えを強める循環を形成し、不誠実な生き方を強めていきます
    • 地上の生活でも、地獄層の生活でも、恐れ/怯えを強める利己的/自己中心的で不誠実な行為から、内面の安定性、充実感、満足感、安らぎ、静けさ、などを得ることはできないのです
  • (1000/1000) 物質の心に由来する「利己性/自己中心性/欲望を満たす」ための行為は、常に物的な内容であり、有形体を有していない地獄者には物的な行為は幻影でしかなく、物的な満足は決して得られません
    • 物的な行為を現実としておこなえるのは有形体を有して地上で生活している人だけであり、有形体を有していないのならば、物的な行為を模倣しているだけの遊戯/飯事[ままごと]に過ぎません
    • 例として、飲酒、飽食/美食(食事)、喫煙、性行為、暴力による闘争/戦争、物品の蒐集[しゅうしゅう]、などは、有形体を有していなければおこなえない物的な行為です
    • 決して満足を得られない行為から、何としてでも満足を得ようと画策して、地上で生活する人へ憑依し、人を操り、利己的/自己中心的で物的な行為を、際限なくおこなわせ続けているのです

地獄層の生活環境

  • (1000/1000) 地獄層の環境は、一見すると、地上の生活環境と見分けがつかないほどに類似している地域もあります
    • 地獄層の表層では、住宅街、歓楽街、繁華街、図書館、美術館、劇場、病院、公園、などもあり、地上で日常に見掛ける風景と変わりありませんが、輝きはなく、暗闇が漂っています
    • 歓楽街や繁華街では、利己性/自己中心性/欲望を満たすための様々な行為がおこなわれており、図書館では、利己性/自己中心性/欲望を満たす方法の掲載された書物が並び、美術館や劇場では、暴力/詐欺/冒涜[ぼうとく]を表現した絵画の展覧や劇が上映され、病院では、治療ではなく苦しめ方の研究がおこなわれています
  • (1000/1000) 地獄層の表層から深層へ移行するほどに、地上とは「掛け離れた」環境となり、黒く焼け焦げた荒野、暗く淀んだ大気、黒く濁り悪臭を放つ川/湖/沼、草木はほとんど生えていないか、生えていても捻れ曲がっているような、不毛の暗褐色な大地の様相を呈します
    • 自然環境のすべてが、地獄層で生活している者たちによって、自覚して、あるいは、自覚できるものの自覚なく造化されており、生活する者たちの有する利己性/自己中心性/欲望の強さが、そのまま自然造形にも反映されているのです
    • 街/集落では、廃墟のように崩れた住居が建ち並び、道は荒れており、根気がないために造りかけで放置された家屋/建造物も多くみられ、また、自[みずか]ら進んで「何らか」をおこなうという状況はなく、強制されないと行動できないために、修繕/整地などはおこなわれません
    • 地域の支配者層の者が住んでいる城塞のような都市もあり、常に、争い/不信/裏切りなどが横行し周囲の行動に恐れ/怯えているために、侵入/侵略を防ぐための城壁、頑丈な門、牢屋、などもみられ、扉には防犯や部屋に閉じ込める目的で「鍵」が設置されています
  • (1000/1000) 地獄層の深層では、有形的な環境が造り出されておらず、粘り重苦しい暗闇のみがあります
    • 余りにも強い利己性/自己中心性/欲望は、有形的な大地を造り出すこともできず、深く濃い暗闇のみを造り出しています
    • 蜘蛛の巣に捕らえられたように、あるいは、氷の中に閉じ込められたように、時間の経過する感覚もなく、一切の方向感覚もなく、暗闇に呑み込まれ身動きできません

地獄層からの脱出

  • (1000/1000) 地上での生活と異なり、地獄層に生活している者は、周囲にいる者も自身と同様の不誠実な生き方をしている者たちのみであり、地獄層へ入り込むのは容易でも、抜け出るのは至難です
    • 周囲が不誠実な生活から抜け出るのを許さず、お互いに牽制して抜け出る隙もありません
    • 地獄層での不誠実な生活から抜け出せると思ってもいない者も多くみられ、中には、地獄層を脱出するのは軟弱で臆病と捉え、「不誠実な生活を辞めてはならない」と意固地になっている者もいます
  • (1000/1000) 地獄層から脱出するには、「不誠実な生き方を辞めたい」と願う本人の決断が必要です
    • 不誠実な生き方を辞めたいけども辞められない、という軟弱な意志では決して脱出できず、何としてでも不誠実な生き方を辞めたい、という強固な意志を最低限に必要とします
    • この強固な意志を有することで、意志に呼応して、人霊界で生活する者たちが脱出できるように様々な支援/援助をおこなえるようになり、本人に様々な誘惑を断ち切らせながら、地獄層と人霊界の最下層の間にある「断裂に架けられている道」へ導いていきます
    • 断裂に架けられている道を渡り切り、人霊界の界層へ到達することで、地獄層からの脱出が完了します
    • 断裂に架けられている道は、不誠実な生き方を辞める「最後の関門」であり、長く急峻[きゅうしゅん]なために、道を渡り切るだけの強固な意志を持続できず、途中で挫けて地獄層へ引き返す者も多くみられます
    • 道が急峻[きゅうしゅん]なのは、地獄層と人霊界の最下層の間に、誠実/不誠実の相反する性質による格差があるために、その格差が、道を渡る者へ標高の差として実感させているのです
  • (1000/1000) 人霊界の様々な界層から、自主的に、あるいは、任務で、地獄層に赴[おもむ]き、1人でも多くの地獄者を説得して、更生させ、人霊界へと連れ帰る仕事をしている者もいます
    • 人霊界へ連れ帰るとしても決して強制はできず、必ず、地獄者本人の自由意志による決断を必要としています
    • ただし、地獄者は、頑[かたく]なさ、不誠実さゆえに、「不誠実な生き方を辞めて地獄層を脱出する」説得に応じる状況は少なく、幾度も説得を繰り返して、自身の内面を省みるように促します
    • 地獄者は、これまでに眼を逸してきた「内面の恐れ/怯え」と向き合い、正直な判断ができるようになって、はじめて、更生に応じることができるようになります

宇宙圏無形界の生活

  • (1000/1000) 宇宙圏無形界での生活は、無形的認識/有形的認識による捉え方が混在していますが、無形的認識を土台として物事/現象を捉える界のために、界の環境や生活を、有形的な言語で表現するのは困難です
    • 各界層の生活環境は、有形的に造化されている側面もみられますが、無形的に造化されている側面もみられ、常に環境が変化し、惑星圏無形界/地上のように「おおよそ一定」と呼べる環境がありません
    • 変化する環境の例として、眼前に視える山脈は、常に山脈ではなく、谷に流れる川になり、丘になり、その形状を変化させ続けており、同じ場所に同じ「もの」が常に存在していません
    • 宇宙圏での生活環境は、霊眼に視える「形体のあるもの」と、霊眼に視えない「形体のないもの」が混在して環境を構成しており、言い換えると、形体のあるものは、形体のないものでもあり、同時に、形体のないものは、形体のあるものでもあります
    • 形体の有無が混在する例として、精神で造化した思考の内容が、書物そのものであり、音曲そのものでもあり、また、書物の内容は音曲の旋律でもあり、映像でもあります

他の惑星圏/天霊との交流

  • (1000/1000) 宇宙圏無形界では、同じ惑星圏で異なる相にある天霊界や、他の惑星圏の人霊界/天霊界とつながるために、それぞれの惑星圏/界の出身者(人霊/天霊)と同じ場で生活し、交流を通して互いに学びます
    • 交流を通して、お互いの有している「それぞれの惑星に由来する有形的認識」を学び、無形的認識を発展させ、無数の有形的認識と無形的認識を総合して、宇宙の様々な造化へ携[たずさ]わります
    • 宇宙圏の低い界層で、自身の有する認識方法と、比較的に類似する認識方法を有している「近隣の惑星圏出身者」との交流から始まり、界層が高くなるほどに、認識方法に類似性の低くなる「遠方の惑星圏出身者」との交流も増大していきます
    • 認識方法に加えて、お互いの貯蔵している知識も共有され、惑星圏ごとに特徴のある知識が組み合わせられて、惑星圏で造化されてきた多様性のある表現とは「質的に異なる多様性」のある表現を生み出すようになります
(1000/1000) 霊の交流関係
(1000/1000) 霊の交流関係

至言の紹介

(1000/1000)「シルバーバーチ」
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全ての活動の根源は霊にあり
永遠の富である「内面の豊かさ」を
獲得していくことは
地上の⼈⽣での悩みの基[もと]になる
物的なものよりも
⼤切で価値があると悟ることでしょう

質疑応答

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人霊界の生活

(1000/1000)

 視界とは、現在に有形体が存在する物的な地点、あるいは、現在に有形的な形状の無形体が存在する有形的な地点から、見渡せる、聴こえる、嗅げる、などの五官/五感で情報を受け入れられる周囲を指しており、見渡せる範囲、聴こえる範囲、嗅げる範囲、などの総合が「視界の範囲」となります。視界の「視」は「視る」のみを指しているのではない点に留意してください。

 基本的には、見渡せる、聴こえる、嗅げる、などの中では、見渡せる範囲が最も拡いですが、壁がある、建造物がある、などで肉眼に視える範囲が制限されていても、肉耳で聴こえる、肉鼻で嗅げる、などの範囲は制限されていない場合もあります。また、霊眼/霊耳などは自己の有する有形的認識に基づいて造化した無形体の形状にみられるだけで、実際に霊眼/霊耳などで視て/聴いているのではありません。壁/建造物などによって霊眼で見渡せる範囲、霊耳で聴こえる範囲、などに制限を受けているという認識(囚われ)が、視界の範囲(認識する範囲)を制限しているだけなのです。

 視界の範囲は一定ではなく、状況によって変化します。有形体では、闇夜や濃霧で視える範囲が制限される、大きな騒音で聴こえる範囲が制限される、などにより肉眼/肉耳などの感覚器で外環境から物的に情報を受け入れる程度が低下している(視界の範囲が狭くなる)場合もあります。逆に、秋季/冬季の晴天の日には遠くまで見渡せる、静かな早朝には遠方の音が聴こえる、などもみられます。

 加えて、視界とは直接に関係しませんが、熱/疲労などの有形体の状況や内面の状況によって、感覚器の物的に情報を受け入れる程度は低下していないものの、受け入れた情報を認識する程度が低下している場合もみられます。

 この質疑応答に関連する内容には、3章8節 意識 #質疑応答の「自覚的/無自覚的に認識できる範囲と意識の範囲には、どのようなつながりがありますか?」がありますので参考にしてください。

(1000/1000)

 有形界/無形界での生活を比較すると、無形界は適宜に環境を造り出す生活であり、一方で、有形界は造り付けの環境で生活しているといえます。

 無形界では、各界層に適用されている法則が、各界層での生活環境の方向性を決定しており、相対的に高い界層に生活している者たちが、界層に適用されている法則に基づいて界層の土台となる環境を造り出し、また、界層に生活している者たちが、適宜に環境を造り替えています。各界層の「あらゆるもの」は原素材から直接に造化しています。例として、家屋を造り出すには、精神で家屋の形状、間取り、などを明確に鮮明に思い描くことで、外環境へ思い描いたままの家屋を造化します。精神で思い描いた家屋を、直接に原素材を用いて外環境へと造化しています。

 一方で、有形界では、宇宙圏無形界の造化の担当者たちによって、有形界に適用されている法則に基づいて生活環境が造り出されており、地上で生活する人には環境そのものを造り出すことはできず、また、適宜に造り替えることもできません。地上で生活する人は、造り付けの環境の中にある「もの」を変化させることはできますが、造り付けの環境の中にない「もの」を造り出すことはできません。例として、家屋を造り出すには、精神で家屋の形状、間取り、などを明確に鮮明に思い描き、その内容(設計図)を基に、外環境にある鉱物/植物などを加工し組み合わせて、家屋を建築します。精神で思い描いた家屋が原素材を用いて外環境へと造化されているのではなく、既に原素材から造化されている鉱物/植物などを利用して家屋を造り出しています。

 日常的な行為からみると、地上で生活する人や、惑星圏無形界の人霊界で生活する人霊には、言語を用いた相手との対話は意思疎通の主要な手段となっています。しかし、地上では、有形的な「言語の形状の違い」に囚われ、言語を用いて伝える「無形的な目的」に意識の向いていない状況が多くみられます。肉耳に聴こえる言語の違い、肉眼に視える文字の違い、発音の違い、などの有形体を通して認識する/表現する物的な物事へ意識が偏重して向いているのです。一方で、人霊界では、有形的な形状の「言語の違い」に関わらず、どのような言語を用いたとしても、有形的な発話と同時に、精神伝達で無形的な印象も相手へ送信しているために、また、相手も送信された印象を鮮明に受信しやすいために、自己/相手で異なる言語を用いていたとしても、「無形的な目的」が伝わっています。

 この質疑応答に関連する内容には、4章2節 有形界での成長 #質疑応答の「他言語の習得は多くの広範な体験が得られる機会を増加させるために、様々な言語を習得すれば成長を促進しやすくなりますか?」がありますので参考にしてください。

(1000/1000)

 無形界の物事/現象は、有形的認識ではなく、無形的認識に基づいて捉えるように努めることで理解しやすくなります。

 有形的認識に基づいて捉えると、横続きに並ぶ界層という捉え方と、上空に高い界層が層状に重なるという捉え方は、別々の捉え方として認識するために、理解を困難にしてしまいます。無形的認識に基づいて捉えると、両者の捉え方は同じであり、横続きに並ぶ界層が、上空に層状に重なっていると認識できます。そのため、上空が、相対的に高い界層の輝きで見通すことができず、不透明に視えています。

 一方で、無形的認識に基づいて捉えると、相対的に低い界層は、横続きの大地でもあり、また、地面の下方にも位置していると認識でき、地面を通して低い界層を見渡すことができます。ただし、低い界層は相対的に輝きが弱いために、明るい場所から薄暗がりの中を視る状況と同様に、目的をもって視ようとしない限りは、輝く地面の下方は、暗く不透明に視えています。

(1000/1000)

 地上で作成され、地上に流布している書物、あるいは、地上には現存していない書物の中で、誠実な性質を有する内容の書物は、人霊界でも読むことができます。ただし、不誠実な性質を有する内容の書物は、成長を阻碍する可能性があるために、人霊界で読むことはできません。これは、書物だけでなく、音曲、映画、絵画、造形物、などの、あらゆる表現に共通しています。地上で作成された不誠実な性質を有する内容の書物、音曲、映画、絵画、造形物、などは、地獄層で生活している者たちが同様の内容を造り出した場合には、地獄層で収蔵されています。

 地上の書物は、有形体を通して記述され、有形体を通して内容を読み取るように作成されているために、文字、言語、音域、色彩、平面(紙面)/立体、などに大きな制限/制約を受けて表現されています。一方で、無形界では、無形体を通して外環境の表現を受け入れるために、自己の成長の程度に相応する受け入れる範囲、認識の程度、などの制限/制約のみを受けるだけで、有形体に関連する制限/制約は受けません。そのため、同じ無形的な表現(印象)の内容に基づいて記述されている有形的な内容であるのならば、地上で作成された書物よりも、無形界で作成された書物を読むほうが広範に理解しやすくなります。

 自己の成長の程度による制限/制約以外から、制限/制約を受けることのない無形界で、大きな制限/制約を受けて表現されている地上の書物を読む必要性は低いといえますが、成長の程度や書物の内容によっては、地上の書物を読むほうが理解しやすい場合もあります。

(1000/1000)

 機械の発達している現代の地上で生活していた人が、有形体の使用期限を迎えて無形界へ戻り、地上で用いていた自動車、バイク、家電、電子機器、などを造化する状況もありますが、それらは機械としての機能を有しているのではありません。

 地上の機械は、ある目的に基づいて精神で造化した表現を、間接的に外環境へ表現するための手段であり、精神で造化した表現を直接に外環境へ表現できる無形界では不要です。無形界で機械を用いているようにみえるのは、自己が「何らかの行動をおこなうには機械が必要」とする固定観念によって、外見が機械にみえるものを造化し、機械にみえるものを通して、自己の精神で造化した表現を外環境へ具象化しているのです。無形界では、機械にみえるものを用いなくても、精神で造化した表現を直接に外環境へ具象化できます。

 例として、テレビを造化した場合では、外見がテレビの形状をしているだけで、内部の機械構造も造化しているのではありません。もしも、内部の機械構造を正確に造化したとしても、視聴に電気を必要としていません。テレビに映る番組は、自身が内面で思い描いた「視聴したい内容」を自身で画面へ自覚できるものの自覚なく逐次に映し出している(テレビ画面へ映像を造化している)だけであり、テレビ局から配信されている放送電波を受信しているのではないのです。

 別の例として、ある離れた場所へ移動する際に、地上での距離の捉え方に囚われているために「乗り物に乗らなければならない」と思い込んでいるのならば、外見が自動車にみえる乗り物を造化して運転している場合もありますが、エンジン/モーター、ブレーキ、駆動構造、ガソリン燃料、などを造化して動かしているのではありません。自動車を自覚して「運転している」という意志が、外見が自動車に視えるものを、自覚できるものの自覚なく移動させているのです。

(1000/1000)

 慰霊祭/追悼式などをおこなう目的によって、死者(霊)たちの成長を促すために役立っている場合もあれば、成長を阻碍している場合もあります。地上で慰霊祭/追悼式などに参加している者たちが、「誰のためにおこなっているのか?」を誠実に内省する必要があります。これは、様々な祭り、行事、祭事、集会、式典、儀式、などおこなう際も同様です。

 戦争/紛争/事故/災害などで死んだ者たちを嘆き悲しむために慰霊祭/追悼式をおこなうのは、参加者の利己的/自己中心的な目的に基づいており、参加者たちの虚栄心を満たすためだけにおこなわれているのであり、参加者たちの成長を阻碍/退行させるだけでなく、死者たちが地上で嘆き悲しむ者たちへ未練を残し、意識が地上へ囚われてしまい、無形界で心置きなく生活できなくなり、死者たちの成長を阻碍する状況にもつながっています。そして、参加者たちの嘆き/悲しみは、嘆き/悲しみに囚われ続けている地獄者/地縛者たちを大量に引き寄せ集め、参加者に憑依するようにもなります。

 一方で、今後に、戦争/紛争や同様の事故/災害などを引き起こさないようにしていくという決意を示して、戦争/紛争/事故/災害などから得た教訓を地上で生活する者たちの成長へ活かし、死者たちの成長を願うために慰霊祭/追悼式をおこなうのは、その祈りの内容が、死者たちの成長を促すように、はたらきます。加えて、戦争/紛争/事故/災害などで死んだものの、自身が死んだという現実へ気づかないままに地上を彷徨[さまよ]っている地縛者たちに、死んだ現実へ気づかせ、現在の状況を受け入れられるように促し、地縛の状況から解き放つことにもつながります。自身を地縛から解放しない限り、何時[いつ]までも成長は促されないのです。

 なお、何らかの事故/災害などの起きた日時にあわせて慰霊祭/追悼式などをおこなうこと自体には価値がありません。何時[いつ]に、何処[どこ]で、慰霊祭/追悼式などを執りおこなったとしても、おこなう目的が価値を決めるのです。

 地上社会では、様々な地域で、「戦勝」を記念する式典/集会を執りおこなう状況は多くみられますが、戦没者を追悼するのと、戦勝を記念するのは同じではありません。前者は、戦争という物的な暴力の愚かさ、凄惨さ、残忍さ、滑稽さ、などを悔恨するためにおこなわれています。後者は、戦争の勝敗に囚われており、勝利したことへの優位性を誇示/再確認するためにおこなわれています。そのため、「戦敗」を記念する式典/集会は執りおこなわれない特徴がみられます。戦争へ勝利しても、敗退しても、戦争という物的な暴力を用いたことへの代償は、社会の再建としての物的にも、貧困/飢餓や傷病/後遺症の蔓延による痛み/苦しみとしての有形的にも、不誠実な方向性へ向けて流れる運命の流れとしての無形的にも必ず支払わなければなりません。

地獄層の生活

(1000/1000)

 地獄層の、ある地域へ集まる者たちが、支配者/隷属者に分かれているのは、利己性/自己中心性/欲望を土台とした類似する内容の生き方(傾向/方向性)の者たちが集まっていても、個々の有している生き方の強さは様々なためです。個々のおこなっている生き方の強さは、「不誠実な性質の表現を造化する習慣」の強さで決まります。習慣を強く有しているほどに、周囲の同じ内容の習慣を有している者たちよりも、相対的に不誠実の程度が高い生き方をしている状況を表しており、地域の支配者として他の者を服従させています。例として、他者を罵[ののし]り嘲[あざけ]ることで自身の虚栄心を満たそうとしている者たちは、相手を散々に罵倒している者(自身が相手を罵倒するよりも程度が高い)に追随して、自身も相手を罵倒し、虚栄心を満たしています。同時に、自身よりも高い程度で罵倒している者から自身が罵倒の標的にされる状況へ恐れ/怯えているために、内面では批判し反感を抱きながらも表面的には媚び諂[へつら]い隷属しています。

 彼らは、幻想の捉え方に基づいて、自身の造り出した「幻想の順序付け」にしがみつき、自身の造り出した幻想の順序付けに盲従しているのです。自身の造り出した幻想の順序付けでは、常に自身が最も上位に位置づけられているために、他者(支配者)へ内面では批判し反感を抱いていますが、他者から反撃される状況へ常に恐れ/怯えており、実際に行動として他者へ序列を示すほどの気概はありません。行動として他者へ序列を僅かに示した者が支配者として周囲の者たちを隷属させているだけなのです。幻想の順序付けについては、5章2節 幻想を参照してください。

 寧[むし]ろ、周囲の者たちを隷属させている支配者こそ、周囲の者たちよりも自身の強い恐れ/怯えを自覚しているために、自身の恐れ/怯えを引き離そうとする内面の状況が外的な行動として強く現れているのだといえます。支配者と隷属者の関係は、進む方向が定まらずに右往左往する羊の群れに譬[たと]えられます。群れから一頭が僅かに抜け出て進むと、他の羊たちも我先にと追い駆け、自身で進む方向を決めることなく、先に抜け出た羊に進む方向を委ねてしまうのです。

 支配者/隷属者の間で、生き方の強さに大きな差がみられず、僅かの差でしかないのは、もしも、ある地域に集まる支配者/隷属者から成る集団の生き方と同じ方向性の生き方をしている者がいたとしても、その者がおこなっている生き方の強さが、集団の総合的な生き方の強さよりも「掛け離れて強い/弱い」場合には、生き方の方向性/強さの両方と類似性のある集団へと引き寄せられていくためです。集団と生き方の方向性に類似性はあったとしても、強さの類似性がないのならば、引き寄せられないのです。類似した方向性の生き方で、ほぼ同等の生き方の強さを有する者たちが、ひとつの集団を形成するようになります。

(1000/1000)

 地獄層での具体的な生活を知るには、睡眠中に自身で地獄層へ直接に赴[おもむ]くのが、最も自身の有する認識の程度に相応して把握できます。地獄層での生活を観察すると強い意志で決めているのならば、睡眠中に地獄層へ赴くことができます。

 無形界で誠実な生き方をしている人霊界の各界層から、不誠実な生き方をしている地獄層へ赴く場合とは異なり、有形体を有して地上で生活している期間は、自己の誠実/不誠実な生き方に関わらず、有形体(物質の心)そのものが地獄層と高い親和性を有しているために、地獄層へ容易に赴くことができます。同様に、惑星圏/宇宙圏無形界に関わらず、無形界で誠実な生き方をしている者からは、地獄層で生活している者たちを客観的には観察できるものの、主観的に観察できませんが、一方で、有形体を有して地上で生活している者からは、地獄層での不誠実な生き方を生み出す根源となる物質の心と地獄層で生活している者たちとの親和性が高いために、睡眠中に地獄層で生活している者たちを主観的/客観的に観察できます。睡眠中に自身で地獄層へ赴いていても、目覚めた際には思い出せない場合もありますが、地獄層での具体的な生活を知る目的が興味本位ではなく、自己/他者の成長を促進するためであるのならば、目覚めた際にも思い出せるようになります。思い出せるように天使たちが取り計らってくださいます。

(1000/1000) 無形界/有形界から観察する地獄層
(1000/1000) 無形界/有形界から観察する地獄層

 睡眠中に地獄層へ赴いて観察/考察する際の留意点として、地獄層で生活している者たちが現在に体験している物事/現象/出来事の様子を自己が体験しているかのように観察する場合には、彼らが物事/現象/出来事を通して精神で造化する感情や利己性/自己中心性/欲望に影響を受けて、観察を終えた後に(睡眠から目覚めた後に)、自己が同様の感情や利己的/自己中心的で不誠実な内容の思考を造化する可能性があります。自己の用いている有形体に熱/疲労のある場合などには、物質の心から受ける誘惑の影響が増大しているために、地獄層で観察した内容から影響を受けて感情や不誠実な思考を造化しやすくなります。強い意志で克己を造化し、精神へ静けさを保持したうえで、地獄層で観察した内容を考察するようにします。

 今回の地上での生活に限らず、これまでの地上/無形界での生活で誠実な生き方へ努め、不誠実な生き方をしたことがなかったとしても、いずれは、不誠実な生き方について学ぶ必要があります。自己が不誠実な生き方をすることなく、不誠実な生き方を観察/考察して学ばなければ、今後に地上/無形界で不誠実な生き方をしている人や地獄者/地縛者を救済していく活動へ携[たずさ]われないためです。地上/惑星との直接的なつながりがなくなる成長段階(10次元以上)へ至るまでには、他者の成長のためだけでなく、自己の成長のためにも、必ず不誠実な生き方をしている人や地獄者/地縛者の救済へ携わる必要があります。彼らの救済は、これまでに学んだ愛の実地研修であり、不誠実な生き方を学び相手の状況を把握することで、相手を適切に導けるようになるのです。地上/惑星との直接的なつながりがなくなる成長段階については、3章3節 分霊 #質疑応答の「成長にともなう認識の次元の移行で、次元を移行するごとに感じ取る意識の変容とは別に、意識の大きな変容を感じ取る次元の区切りは、何を表しているのですか?」を参照してください。

 現在での成長の程度、生活の状況、有している知識の内容/程度、固定観念/既成概念の内容/強さ、などによっては、地獄層へ赴く状況が学びへつながらずに成長を阻碍する可能性もあり、睡眠中に地獄層へ赴き難い場合もあるために、地獄層での具体的な生活を知る切っ掛けとなる書物を下記に紹介します。

  • (190/195) Gone West [1917] John Sebastian Marlowe Ward
    • (185/180) 死後の世界 [1925] 淺野憑虚(浅野和三郎)翻訳 嵩山房
    • (175/170) 死後の世界 [1965] 浅野和三郎翻訳 心霊科学研究会
    • (170/170) 死後の世界 [1985] 浅野和三郎翻訳 潮文社
    • (160/160) ワードの「死後の世界」 [1999] 浅野和三郎原訳 桑原啓善編著 でくのぼう出版

 霊媒であり著者のワードが、地獄層で生活した霊の実体験を自動書記で、あるいは、無形界で本人に対面して聴き取り記述しています。この書物(原著)の、ひとつひとつの記述(文ごと/図表ごと)の真実度は、90-195の間で構成されています。無形界の霊たち/著者は、書物の内容が示す真実度に相応する捉え方(固定観念/既成概念の強さ、知識の程度、などを含む)で伝えている点に留意して読み解くのならば、人への憑依の実状、地獄層での生活の状況、地獄層からの脱出の様子、について詳細に把握できます。原著には下記の続編があり、この書物の、ひとつひとつの記述(文ごと/図表ごと)の真実度は、80-185の間で構成されています。

  • (185/180) A Subaltern in Spirit-Land [1919] John Sebastian Marlowe Ward

 地獄層の中にも無数の界層があり、それぞれの界層にも無数の地域があります。地獄層の界層を表層/中層/深層の3つに大別した場合では、地獄層の表層には、地上の地域と類似して視える場所もあり、一見すると地獄層にはみえない地域もあります。地獄層の表層に造り出されている地域では、地上でみられるような整然とした広場、豪奢[ごうしゃ]な高層マンション、温泉旅館、ショッピングモールにみえる建物、オフィス街、病院、図書館、博物館、寺院、教会、工場、などもありますが、地獄層の環境は不誠実な性質の活動性で造化されているために、表面的/有形的には華美に視えても、本質的/無形的には暗闇を漂わせています。同様に、地獄層の表層では、外見的には小学校/中学校にみえる教育機関のような場所もあります。しかし、学生は利己性/自己中心性/欲望を満たすために他の学生を利用しており、教員は自身の立場を利用して学生を焙炙[いび]り虚栄心を満たしています。これらの学生/教員がおこなっている行動は、地獄層にみられるだけでなく、地上の教育機関でも多くみられます。

 地獄層の表層に地上の地域と類似してみえる場所があるのは、現在の「地球に人類の生活している有形界」が、地獄層を構成する「不誠実な性質を有する活動性の範囲」と3分の1ほどを重複している状況に関連しています。有形界(地上)は、様々な程度の誠実な性質を有する活動性が混在しているだけでなく、様々な程度の不誠実な性質を有する活動性も混在している点に留意してください。地上でみられる整然とした広場、豪華な高層マンション、などには誠実な性質の活動性が付与されているとは限らず、建築者や管理者/所有者/使用者が不誠実な性質の活動性を付与している場合もあり、肉眼では華美に視えていたとしても、霊眼では不誠実な性質の活動性によって造化された暗闇(活動性の性質の表現)を漂わせている様子が視えます。現在の地上を構成する活動性の性質/範囲を総合的に捉えるのならば、地獄層の表層を構成する不誠実な性質を有する活動性の範囲と「おおよそ重複している」といえるために、不誠実な性質を有する活動性の程度が比較的に低い地獄層の表層では、地上の地域や構造物/建築物に類似するものが視られる場合もあるのです。

 なお、地獄層の中層/深層には、地上の地域や構造物/建築物に類似して視える場所はありません。地獄層の中層/深層は、表層よりも不誠実な性質を有する活動性の程度が高くなるために、活動性の程度に相応するような「荒廃した環境」が造化されています。中層/深層の地域によっては、地上では想像もできないような凄惨[せいさん]な環境が造化されている場合もあり、地上の生活で培[つちか]われた利己性/自己中心性/欲望には際限がないことを窺[うかが]わせています。

 現在の地上/有形界と地獄層は、おおよそ3分の1ほどの範囲が重なりを有しているために、地上には、地獄層で地域の支配者層の者がおこなっているのと同様の「物的/有形的/無形的な支配の方法」そのままがおこなわれている地域/国家/企業なども多くみられます。地上の様々な地域でおこなわれている国家の内政/外交、企業/宗教団体の運営、などの観察/考察を通して地獄層での生活を把握することもできます。例として、恐れ/怯えを増大させる狡猾/残忍な支配(恐怖政治)により、地域で生活する者たちは常に監視、制限、抑圧/弾圧、処罰、虐遇、などに曝[さら]されて、表面的には一切の非難/批判/糾弾/抵抗にみえる発言/行動をおこなわなくなり、従順にみえる発言/行動をおこなうようになります。そして、支配者への密告を恐れ/怯えるために、地域で生活する者たちは相互に相手へ不信を抱き、表面的には親しく応対するものの、決して信頼しません。同時に、自国が他国から直接に嫌がらせ/攻撃を受けているかのように捉え(被害妄想/偏執病とも呼ばれる物事の捉え方)、他国の発言/行動へ逐一に反応して他国を非難/批判/糾弾や愚弄/挑発する国家も多くみられます。支配者は、周囲へ敵を造り出し、地域で生活する者たちの意識を常に他の地域へ向けさせて、地域で生活する者たちが自身に反抗/反逆しないように画策/策謀しているのです。

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 はじめに、地上への再授肉は人霊界からのみおこなえ地獄層からはできないことについては4章9節 再授肉、また、地上では無形界での記憶を思い出せず無形界へ戻れば思い出せるようになることについては3章7節 心 #記録を参照してください。

 人霊界で誠実な生き方へ努める中で地上へと再授肉し、地上で不誠実な生き方へ陥[おちい]り、その後に死を迎え地獄層で生活するようになると、地獄層では、これまでの人霊界で誠実な生き方へ努めていた生活の記憶(記録)が思い出し難くなります。加えて、地上での生活の記憶も思い出し難くなります。これは、誠実/不誠実な生き方の違いが、自己の行為を自覚して内省する、あるいは、自覚できるものの自覚なく内省しない、の自由意志による選択へ影響を与えているためです。

 内省は、誠実さに基づいてのみおこなえ、不誠実さに基づいてはおこなえない点に留意してください。内省とは、自己に都合の良い行為の内容だけを思い出し考察するのではなく、自己の都合に関係なく、あるがままに自己の行為を考察する状況を指しています。人霊界で誠実な生き方へ努めているのならば、誠実/不誠実な内容の記憶を「あるがまま」に考察するために、誠実/不誠実な内容の記憶をともに自覚して思い出せます。逆に、地獄層で不誠実な生き方をしているのならば、瞬間瞬間の自己に都合の良い内容(利己的/自己中心的な内容)の記憶のみを自覚して思い出し、都合の良くない内容の記憶は自覚できるものの自覚なく思い出さないように自由意志で選択しているために、人霊界での誠実な生き方の記憶を思い出し難くなるのです。

 もしも、地獄層で不誠実な生き方をしている者たちが、これまでの人霊界で誠実な生き方へ努める生活の記憶を思い出せたとしても、地獄層に留まることなく即時に脱出しようとするとは限りません。地獄層で生活を始める直前の地上での不誠実な生き方が強い習慣を形成しており、利己的/自己中心的な習慣から抜け出せない、あるいは、抜け出したくない(浸[ひた]っていたい)ために、地獄層へ留まろうとするのです。

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