分霊の成長

4章 成長の構造 - 1節 分霊の成長

個々の記述の真実度: 999.3-1000
節全体の真実度: 1000
節全体の活動性: 1000

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分霊の成長とは

  • (1000/1000) 分霊の成長とは、全体の観点から捉えると、大霊(全体)から分割された不完全性を有する「個」という段階から、十全性を有する「全」の段階へと進化していく過程を表しています
    • 十全性を有する大霊から極小に区切られた分霊は、完全性にも満たない不完全性を有しています
    • 不完全性とは、不活性な状況を指しており、活性させていくことで、完全性や十全性へ近づいていくようになります
    • 大霊から分割され、個体としての主観性/形体を有した分霊は、個体としての主観性/形体を有したままで、徐々に活性して、全体の主観性を再現していくようになり、この再現していく過程が「成長」と呼ばれています
    • 成長にともない、個体と認識している主観性は、形体は個体のままでありながら、全体を認識するようになり、更に、全体と認識する範囲を無限に拡大していきます
    • 分霊については、3章3節 分霊を参照してください
  • (1000/1000) 個体の観点から捉えた成長とは、個性を培[つちか]い、造化する表現/行為に多様性を生み出し、同時に、できる限り高い活動性の程度を造化する表現/行為へ付与していく過程を表しています
    • 成長は、自己の有する「認識の方向性」を増大させ、また、それぞれの方向性での「認識の程度」を高めて、世界の絶え間ない変化へ適宜に適切に対応していく過程とも表現できます
    • 自己の有する「認識」を変化させれば、外環境や自己の内面から気づく内容も、物事の捉え方も、考察/理解する程度も変化していくために、外環境へ表現される行為や、行為をおこなう都度に修正される「習慣」、行為の積み重ねによって造り出される「生き方」も、認識に相応するように変化していきます
  • (1000/1000) 分霊が活性していく状況は、個性の発達、全体の意識の再現(意識の拡大)、つながる次元の上昇、有する活動性の程度の上昇、として表されます
    • これらの総合によって、分霊の心の有する機能特性と、無形体の機能系統が活性され、造化される表現の拡大へとつながります
    • 表現の拡大とは、表現へ高い活動性の程度を付与し、また、造化する表現の多様性を高めるとともに、造化する無数の表現に秩序のある統合性を表していく状況を指しています
(1000/1000) 分霊の活性による成長
(1000/1000) 分霊の活性による成長

成長の計画/法則

  • (1000/1000) 分霊の成長は、大霊によって創造された、成長の計画と、成長を規定する法則に基づいておこなわれます
    • 成長の計画には、成長の各段階で学ぶ必要のある内容が決められており、ある成長段階の内容を学び修得することで、次の成長段階の内容を学べるようになり、必ず順序立てておこなわれ、順序を飛ばして学ぶ状況はありません
    • 成長の法則には、学び方が決められており、学び方に基づいて、それぞれの成長段階の内容を学んでいきます
    • ただし、それぞれの成長段階の内容を学ぶのか、学ばないのか、また、速く学ぶのか、ゆっくり学ぶのかは、分霊本人の自由意志に委ねられており、個々の分霊に、成長を促進/停滞/退行させる選択の自由と、成長の速さを決める自由が与えられています
    • 分霊の成長が、計画/法則から逸脱することはなく、例外も特例もありません
  • (1000/1000) 成長の法則は無数に存在していますが、基礎的な法則には、集合精神、自由意志/運命、行為の記録、教導系譜、再授肉、の5つがあります
    • 分霊の成長の道程、成長段階、生活の場によって、適用される法則が異なります
(1000/1000) 分霊の成長に適用される法則
(1000/1000) 分霊の成長に適用される法則
  • (1000/1000) 分霊の成長の道程は、有形界での学びの有無によって2つに分けられます
    • どちらの道程でも、同じ内容の「成長の計画」と、同じ内容の「成長の法則」が適用されますが、適用される法則に違いがあります
    • 地上での学びはなく、無形界のみで学び成長する道程にいる分霊が天霊となります
    • 一方で、無形界での学びとともに、地上でも学び成長する道程にいる分霊が地霊となり、地霊は、更に、成長段階の程度によって、動物霊、人霊に区分されます
    • 分霊の区分については、2章5節 無形界の住人を参照してください
  • (1000/1000) 人霊の成長の道程を、天霊の成長の道程と比較した場合に、人霊は天霊に比べて速く成長することが可能な反面、地上で物質の心から受ける影響に囚われれば、成長を退行させるようにもなります
    • 大雑把には、天霊は誠実性のみで安定して成長しますが、成長の進歩は遅く、一方で、人霊は成長の進歩を速めることもできますが、不誠実性によって成長を退行させる可能性を有している不安定性もあわせもっているといえます
    • 加えて、人霊は、無形界の人霊界での生活に比べて、地上の生活では、成長の進歩を更に速める(飛躍させる)こともできますが、地上では絶え間なく物質の心から誘惑の影響を受け続けているために、不誠実な生き方へ陥[おちい]る可能性を常に有しています
    • 誘惑については、5章3節 誘惑を参照してください
(1000/1000) 分霊の成長の道程
(1000/1000) 分霊の成長の道程

天霊の成長

  • (1000/1000) 天霊は、大霊より分割された当初から、個体としての形体と、個体としての意識を有して、惑星圏無形界のひとつの相を成す天霊界で生活を始めます
    • 天霊界は、人霊界と同様に、活動性の程度で区分けされた界層構造を成しており、天霊は、個々の成長段階で有している活動性の程度に相応する界層で学び、成長(有している活動性の程度の上昇)にあわせて、順次に学び生活する界層を移行していきます
    • その後に、内的成長度で「おおよそ600に相当する成長段階(内的成長度が600ではありません)」を越えることで、惑星圏無形界での学びを修了し、宇宙圏無形界へと学びの場を移行します
    • 宇宙圏無形界では、人霊や、他の惑星圏出身の天霊と交流し、彼らとの比較を通して学び成長します
    • 天霊の成長の道程は、大霊という大雲から直接に個体としての雨粒へ分割されることに譬[たと]えられます
    • 次元から捉えると、天霊は、惑星圏無形界の天霊界で4次元の下端の程度から徐々に成長し、4次元の上端の程度まで成長することで、5次元以上の範囲となる宇宙圏無形界へ生活する場を移行します
    • 内的成長度については、4章3節 内的成長度を参照してください
(1000/1000) 天霊の成長の道程
(1000/1000) 天霊の成長の道程

地霊の成長

  • (1000/1000) 地霊の成長の道程は、動物霊の段階、人霊の段階、の2つの成長段階に区分されます
    • 動物霊の段階で一定の成長の程度にまで成長すると、人霊の段階へと移行します

全体から捉えた地霊の成長

  • (1000/1000) 地霊は、大霊より分割された当初は個体ではなく、分霊の集合体である「集合精神」を形成しています
    • 分霊の集合体は、個体としての形体も、個体としての意識も有しておらず、集合体としての意識のみを有しています
    • 集合精神は、動物霊としての、地霊の「はじめの成長段階」であり、惑星圏無形界のひとつの相を成す動物霊界で待機しています
    • 集合精神を構成する個々の動物霊は、集合精神から一時的に個体として分割され、有形界で脊椎動物として生活し成長します
    • その後に、一定の成長段階に至ることで、集合精神から抜け、個体を有する人霊として新生し、地上/人霊界での生活を始めます
    • 次元から捉えると、動物霊の成長段階は4次元の下位の範囲にあり、4次元の下端の程度から徐々に成長し、4次元の下位の上端まで成長した時点で、人霊へと新生し、人霊の成長段階となる4次元の中位以上の範囲で成長していきます
  • (1000/1000) 人霊は、動物霊の「次の成長段階」であり、個体としての形体と、個体としての意識を有しています
    • 有形界と、惑星圏無形界の人霊界での生活を交互に繰り返しながら、学び生活します
    • その後に、内的成長度で「おおよそ600に相当する成長段階(内的成長度が600ではありません)」を越えることで、地上と惑星圏無形界での学びを修了し、宇宙圏無形界へと学びの場を移行します
    • 地霊の成長の道程は、大霊という大雲から、大量の雨粒を含む中雲へと分割され、その後に、中雲から個体としての雨粒へ分割されることに譬[たと]えられます
    • 次元から捉えると、人霊の成長段階は4次元の中位以上の範囲にあり、惑星圏無形界の人霊界で4次元の中位の範囲での下端の程度から徐々に成長し、4次元の上端の程度まで成長することで、5次元以上の範囲となる宇宙圏無形界へ生活する場を移行します
    • なお、どれほどに人霊の成長の程度が退行しても、動物霊の段階へ戻ることはありませんが、成長の程度が退行する状況を顕著に表す「不誠実な生き方」は、人霊としての成長段階は4次元の中位の範囲に位置しているものの、生き方は動物霊の成長段階と同等となる4次元の下位の範囲にあります
(1000/1000) 地霊の成長の道程
(1000/1000) 地霊の成長の道程

個体から捉えた地霊の成長

  • (1000/1000) 地霊の成長を個体から捉えると、動物霊の段階では、脊椎動物として地上で生活し、地上での体験を集合精神へと持ち帰り、集合精神を通して、他の動物霊と体験を共有し、成長へとつなげます
    • 脊椎動物の下位の種族から始まり、それぞれの種族に相当する脊椎動物として地上で生活し、成長にあわせて徐々に上位の種族の集合精神へと移行しながら体験を積み重ね、成長していきます
    • 脊椎動物の最も上位の種族での体験を修了した後に、集合精神から抜け、個体を有する人霊へと新生します
  • (1000/1000) 人霊の段階では、地上と惑星圏無形界の人霊界を、再授肉を通して行き交いながら、両界の比較を通して学び、地上/人霊界での学びを修了することで、宇宙圏無形界へと学びの場を移行します
    • 宇宙圏無形界では、天霊や、他の惑星出身の人霊と交流し、彼らとの比較を通して学び成長します
(1000/1000) 個体からみた地霊の成長の道程
(1000/1000) 個体からみた地霊の成長の道程

集合精神

  • (1000/1000) 集合精神とは、地霊が、動物霊の成長段階で、それぞれの種族ごとに形成する分霊の集合体です
    • 人霊の成長段階では 、集合精神を形成しません
    • それぞれの脊椎動物の種族ごとに集合精神を形成し、集合精神の中には、更に、類似した性質(個性)を有する分霊たちが集まり、いくつもの集団を生み出しています
    • 類似した性質を有する分霊たちの集まりが、各種族の中で、品種の違いを生み出す状況につながっています
    • 集合体を形成する個々の分霊は、個体としての意識を有しておらず、集合体としての意識のみを有しています
(1000/1000) 動物霊の集合精神
(1000/1000) 動物霊の集合精神
  • (1000/1000) 集合精神では、それぞれの集合体に属している分霊が、地上での体験を共有し、個々の成長へとつなげています
    • 集合精神として集団で体験を共有することで、個体のみで成長する負担を軽減し、成長への効率を高めています
    • 地上で生活する際には、分霊は、集合精神から一時的に個体として分離し、脊椎動物の個体として体験を積みます
    • 地上で生活している間は、個体としての意識を有していますが、意識は希薄であり、明確な「自己という主観性」を有していません
    • 地上での生活を終え、無形界へ戻った後に、属している集合精神と再び統合し、地上での体験を他の分霊(動物霊)と共有します
    • なお、地上で生活している間は、種族の集合精神に属したままですが、地上での体験は逐次に共有されておらず、無形界に戻ってから共有されます
    • 動物霊は、動物霊界で集合精神として待機している期間は、地上での体験を他の分霊と共有していますが成長はせず、地上で脊椎動物の個体として生活している期間のみ成長します
    • 他者の得た地上での体験は、自己の学びや、自己が今後に地上で生活する際に役立ちますが、自己の成長は、自己が地上で得た自身の体験を通してのみ成されるのです
    • 集合精神を通して他の分霊と共有される内容は、経験の機能特性に保存されている習慣/技術などではなく、記録に貯蔵されている情報/知識となります
(1000/1000) 地上での体験の共有
(1000/1000) 地上での体験の共有
  • (1000/1000) 集合精神は、個々の分霊の成長を支援する枠組み(成長の法則)であり、集合精神そのものは成長しません
    • 法則は常に不変で変化しませんが、それぞれの種族の集合精神に属している「法則(学び方)に基づいて学んでいる分霊」が、変化(成長)します
    • 集合精神で共有された体験は、個々の分霊が自身の学び/成長へと活かし、個々の分霊は、ある程度まで成長すれば、順次に、上位の種族の集合精神へと移行していきます
    • 集合精神にみられる種族の下位/上位の程度は、「それぞれの種族の集合精神に属している分霊の学びの内容」と関連しており、学びの内容に相応する成長段階で有する活動性の程度として、集合精神ごとに数値での測定が可能です
    • これまでに集合精神へ属してきた分霊たちの学んできた内容と、現在に属している分霊たちの学んだ内容の総合によって、種族ごとの集合精神の下位/上位の程度は変動します
    • なお、脊椎動物として、地上で生活している間は、個体の成長の程度に相応する「日常的に造化する表現へ付与している活動性の程度」を測定することもできますが、人霊の段階とは異なり、動物霊の段階では同じ種族内の個体ごとの成長の程度に大きな差はみられません
    • 現在に最も上位の種族での体験を修了した分霊は、集合精神から抜け、個体として人霊へと新生し、個体としての形体と意識を有するようになります
(1000/1000) 集合精神と個々の分霊の成長
(1000/1000) 集合精神と個々の分霊の成長

成長の構成

  • (1000/1000) 人の構造の観点から分霊の成長を捉えると、外的構造の成長と、内的構造の成長に区分されます
    • 外的構造の成長には、無形体/有形体の成長があり、また、内的構造の成長には、霊的成長/精神的成長があります
    • 外的構造/内的構造の成長が総合されて、外環境へと表現される表現の程度が向上し、同時に、外環境の表現を認識/理解する程度も向上します
(1000/1000) 成長の構成
(1000/1000) 成長の構成

外的成長

  • (1000/1000) 外的成長は、人の外的構造にみられる成長で、無形体の成長と、有形体の成長があります
    • 無形体の成長は、天霊/人霊ともにみられますが、有形体の成長は、地上で生活する地霊(動物霊/人霊)のみにみられます
    • なお、動物霊は、無形体を有していないために、無形体の成長はありません

無形体の成長

  • (1000/1000) 無形体の成長は、無形体の有する機能系統の活性として表されます
    • 無形体の機能系統の活性は、分霊の心が有する機能特性の「表現の造化へ活用する効率」を高め、精神でおこなわれる表現を造化する工程での処理の速度、表現を造化する正確性を向上させます
    • 加えて、無形体の行動を通して外環境へ表現する程度も向上させます
    • 無形体については、3章4節 無形体を参照してください

有形体の成長

  • (1000/1000) 有形体の成長は、物理的機能の発達として表されます
    • 有形体の4次元の側面では、経絡系統の発達がみられ、原素材を有形体の全体へ行き渡らせる量/速さの程度を向上させます
    • 有形体の3次元の側面では、運動器系/循環器系/神経系/内臓系 /感覚器系の発達、それぞれの機能系統が連携する程度の向上、発達にともなう容積(身長/体重)の増大がみられます
    • 有形体の3,4次元の側面でみられる発達の総合が、物理的機能の程度の向上として現れ、有形体を通して外環境へ表現する程度を向上させます
    • なお、有形体の4次元の側面にある「物質の心、涵養の糸」の機能系統には、有形体の成長にともなう変化はみられません
    • 有形体については、3章5節 有形体を参照してください
  • (1000/1000) 有形体という「道具」にみられる機能の発達は、外環境へ行動を通して表現する程度が向上するだけであり、有形体の成長が、道具の使用者である分霊の「精神で造化する表現の程度」を向上させる状況はありません
    • 外環境へ表現する程度は、内的成長の程度に依存するために、精神で造化された表現が同等の程度であるのならば、有形体の成長による「外環境へ行動を通して表現する程度」が高いほどに、精神で造化した表現の程度を維持したままで、外環境へ表現できるようになります
    • 一方で、有形体の成長による「外環境へ行動を通して表現する程度」が同等の程度であるのならば、精神で造化される表現の程度が高いほどに、外環境へ表現する程度は高くなります
(1000/1000) 造化した表現の程度と外環境へ表現する程度
(1000/1000) 造化した表現の程度と外環境へ表現する程度
  • (1000/1000) 霊の成長の観点から捉えると、有形体のように、自己が望む/望まないに関わらず自動的に成長する物事に価値はありません
    • 自己が願い、強い意志で成長/進歩させていく物事に価値があります
    • 地上の外環境へ物的に表現する程度を高めるためには、有形体の物的な研鑽は必要ですが、研鑽を通して有形的な知識/技術や無形的な知識/学びを得ていないのならば、物的な研鑽は無価値です
    • 有形体の内包する物質の心は、現在の生活での活動量/活動の強度に相応するように有形体を適宜に再構築して、有形体の貯蔵する原素材の消費を節約しようとするために、筋量/筋力/瞬発力/持久力/柔軟性などで表される有形体の物的な研鑽の程度は、研鑽し続けていなければ低下します
    • また、有形体の物的な研鑽の成果は今回の地上生活でのみ活用でき、今回以降の地上生活には引き継がれません
    • 今回の地上生活という僅かな期間のみのために有形体を研鑽するのではなく、物的な研鑽を通して、有形的な知識/技術や無形的な知識/学びを得ていくように努めることが大切です
    • 有形的な知識/技術や無形的な知識/学びは、今回の地上生活だけでなく、今後の地上/無形界での生活にも活用でき、今回の地上生活を終了しても失われません

内的成長

  • (1000/1000) 内的成長は、人の内的構造にみられる成長で、霊的成長と、精神的成長があります
    • 内的成長は、分霊の成長そのものであり、内的構造で造化される表現の拡大が、外的構造を通して外環境へ表現される「表現の拡大」として表れます
    • 霊的成長/精神的成長ともに、天霊/人霊/動物霊にみられますが、動物霊は、個体としての意識を有していないために、天霊/人霊と同じ成長がみられない側面もあります

霊的成長

  • (1000/1000) 霊的成長は、分霊の活性による、意識の拡大、個性の発達、つながる次元の上昇、有する活動性の上昇、として表されます
    • 霊的成長が、分霊の成長の本質であり、霊的成長にともない、精神的成長と無形体の成長がみられるようになります
    • 動物霊は、個体としての意識を有していないために、霊的成長による意識の拡大はみられません
  • (1000/1000) 意識の拡大は、個体としての意識を有したままで、大霊としての全体の意識を再現していくことであり、統合性の発展として示されます
    • 外環境の表現を認識する範囲と、外環境へ表現する範囲が拡大します
    • 精神では、いくつもの表現の内容を統合して認識/理解し、また、いくつもの表現を統合して秩序のある表現の造化をおこないます
    • 意識の拡大によって、自己の意識と他の分霊の意識が融合していくのではなく、また、自己の意識が大霊へ溶け込み融合してしまうのでもない点に留意してください
    • 精神での表現の造化については、3章9節 精神を参照してください
  • (1000/1000) 個性の発達は、多様性の発展として示されます
    • 多様性の発展は、表現の内容を認識する認識方法(認識の方向性)の増大、精神で造化される表現での様々な内容を造り出せる多さ、として表れます
    • 経験の機能特性に保存されている「工程の方向性」として表現の造化に関与する無数の習慣/技術などの内容と、それぞれの内容が有する強さによって表現に個性が表れており、これらの習慣/技術などの形成/修正が個性の発達へとつながります
  • (1000/1000) つながる次元の上昇は、認識の拡大として示されます
    • 認識の拡大は、同じ表現の内容から認識/理解できる範囲が拡大し、更に、理解する程度の向上や、高い次元からの認識/理解を可能とします
    • 認識/理解できる範囲には、距離/空間としての有形的な範囲と、活動性の程度としての無形的な範囲が含まれます
  • (1000/1000) 有する活動性の上昇は、世界の進化へ与える影響力の増大として示されます
    • 有する活動性(生命の活動性)の上昇は、同調する活動性の程度の向上を指しており、精神で造化される表現へ高い活動性の程度を付与できるようになり、高い誠実の程度を有する表現が造化されるようになります
    • また、分霊から有形体/無形体/内的構造への基本的な原素材の供給量を増大させます
    • 原素材の供給については、3章2節 外的構造4章5節 優位性を参照してください

精神的成長

  • (1000/1000) 精神的成長は、分霊の心が有する、それぞれの機能特性の活性として表されます
    • それぞれの機能特性が活性することで、それぞれの機能特性が、精神でおこなわれる「表現を造化する工程」で担う役割の程度を向上させます
    • 分霊の心の機能特性については、3章7節 心 #分霊の心を参照してください

成長の段階

  • (1000/1000) 分霊の成長段階は、いくつもの側面から捉えることができ、これらの側面の中で、活動性の側面、習慣の側面、原素材の側面、の3つの側面が中核を成しています
    • あらゆる影響力を生み出す活動性の側面から捉えると、生命の有する活動性の程度を表す「分霊の同調する活動性の程度」があり、内的成長度として測定できます
    • 表現を造化する習慣の側面から捉えると、経験に保存されている習慣の内容/強さの総合を表す「分霊の成長の程度」があり、分霊の成長の本質を示しています
    • 表現を造化する源となる原素材の側面から捉えると、無形体/有形体/内的構造へ供給される原素材の量を表す「優位性」があります
    • 加えて、成長段階を表す区切りのひとつとして、地上/惑星圏無形界での学びの修了を示す「覚醒」があります
  • (1000/1000) 成長段階の、それぞれの側面にみられる進行の程度には、促進、停滞、退行、の3つがあります
    • 促進は、現在の成長段階よりも、更に高い段階へと移行していく状況を指しています
    • 停滞は、現在の成長段階よりも、僅かに高い段階への促進と、僅かに低い段階への退行を繰り返し、促進/退行のどちらにも明確に移行しない状況を指しています
    • 退行は、現在の成長段階よりも、低い段階へと移行していく状況を指しています

体験を通した学び

  • (1000/1000) 生活の中で、体験を通して様々な内容を学び得ますが、体験を通して学べる内容の程度には、情報、自覚のある知識、自覚のない知識、の3つの段階があり、これらの情報/知識は記録の機能特性へ貯蔵されています
    • 外環境の表現を認識して貯蔵される内容が「情報」となり、情報を理解して貯蔵される内容が「自覚のある知識」となり、自覚のある知識を実証して貯蔵される内容が「自覚のない知識」となります
    • 「情報」と「自覚のある知識」は造化された表現ですが、一方で、「自覚のない知識」は表現ではなく、表現を造化するための設計図/工程の手順です
  • (1000/1000) ただし、情報/知識で構成される記録を、どれほどに多く貯蔵しても、分霊の成長にはつながりません
    • 記録に貯蔵する情報/知識の量が、分霊の成長を促進/停滞/退行させる状況はありません
    • 記録に貯蔵されている情報/知識を表現の造化へ用いて「表現を造化する習慣」を形成し、また、習慣を強め/弱めない限りは、情報/知識が、分霊の成長へつながる状況はありません
    • 分霊の成長が退行しても貯蔵した情報/知識は減少しませんが、成長の程度が低くなるほどに、情報/知識を表現の造化へ活用する効率を低下させ、同時に、表現を理解/実証する程度も低下するために、貯蔵する知識の程度は低くなります
    • 同様に、分霊の成長が促進しても貯蔵する情報/知識は増大しませんが、成長の程度が高くなるほどに、情報/知識を表現の造化へ活用する効率を向上させ、同時に、表現を理解/実証する程度も向上するために、貯蔵する知識の程度は高くなります
    • 貯蔵されている情報/知識は、造化される表現へ多様性を生み出しますが、どの程度に多様性を生み出せるのかは、分霊の成長の程度によって決まります
    • 貯蔵されている情報/知識の中で、知識は、表現を造化する際の応用性が高く、造化する表現へ多様性を生み出しやすいですが、一方で、情報は、応用性が低く、造化する表現へ多様性を生み出し難いです
  • (1000/1000) 記録へ貯蔵されている情報/知識を用いて表現を造化する過程で、経験へ「表現を造化する習慣」を形成し、また、特定の習慣を強める/弱めることで、経験へ保存されている習慣の内容/強さの総合として表れる「分霊の成長」を促進/退行させます
    • どのような内容の習慣を、どの程度に強める/弱めるのかによって、成長は促進も退行も示し、誠実の程度が高い習慣を形成し強めるほどに、成長は促進され、逆に、誠実の程度が低い習慣や、不誠実な習慣を形成し強めるほどに、成長は退行します
    • 誠実な性質を有する情報を用いた表現の造化では、分霊の同調する活動性の程度よりも大幅に低い誠実な性質の活動性の程度が表現へ付与されるために、低い誠実な性質の活動性を表現へ付与する習慣が形成され強められ、成長の退行へつながる可能性があります
    • 不誠実な性質を有する情報を用いた表現の造化では、分霊の同調する活動性の程度に関わらず、低い不誠実な性質の活動性の程度が表現へ付与されるために、低い不誠実な性質の活動性を表現へ付与する習慣が形成され強められ、成長の退行へつながります
    • 誠実な性質を有する「自覚のある知識」を用いた表現の造化では、分霊の同調する活動性の程度を「おおよその上限」として、知識の理解の程度に相応する活動性の程度を表現へ付与するために、比較的に高い活動性を表現へ付与する習慣が形成され強められ、成長の促進へつながる可能性があります
    • 不誠実な性質を有する「自覚のある知識」を用いた表現の造化では、分霊の同調する活動性の程度に関わらず、比較的に高い不誠実な性質の活動性の程度が表現へ付与されるために、高い不誠実な性質の活動性を表現へ付与する習慣が形成され強められ、成長の退行へつながります
    • 自覚のない知識を用いて、誠実な性質の表現を造化した場合には、分霊の同調する活動性の程度に相応する活動性の程度を表現へ付与するために、高い活動性を表現へ付与する習慣が形成され強められ、成長の促進へつながる可能性があります
    • 自覚のない知識を用いて、不誠実な性質の表現を造化した場合には、分霊の同調する活動性の程度に関わらず、比較的に高い不誠実な性質の活動性の程度が表現へ付与されるために、高い不誠実な性質の活動性を表現へ付与する習慣が形成され強められ、成長の退行へつながります
    • ただし、経験へ保存されている習慣は、貯蔵されている情報/知識が有する誠実/不誠実の性質と程度に影響を受けるだけでなく、表現を造化する目的(意志の方向性)にも大きな影響を受けて形成され、強め/弱められるために、情報/知識や目的の総合によって造化された表現の有している性質/活動性が、成長を促進/退行する方向性と、促進/退行させる程度を決定します
    • 分霊の同調する活動性の程度と分霊の成長の関連性については、4章3節 内的成長度を参照してください
(1000/1000) 情報/知識が習慣と成長へ与える影響
(1000/1000) 情報/知識が習慣と成長へ与える影響
  • (1000/1000) 体験を通した学びには、記録へ貯蔵される情報/知識とは別に、分霊の成長段階に相応する内容の学びもあり、この学びの内容は経験へと保存され、経験に保存されている無数の習慣の土台として、はたらいています
    • 成長段階に相応する学びの内容は、経験に保存されている無数の習慣の中から、表現の造化へ用いる習慣を、自由意志が自覚的/無自覚的に選択する際に影響を与えており、学びの内容の程度によって、表現の造化へ、ある習慣は用いられやすくなり、ある習慣は用いられ難くなります
    • 成長段階に相応する学びの内容は、習慣のひとつであり、情報/知識ではないために、学びの内容を直接に外環境へ表現することはできませんが、造化される様々な表現にみられる「表現に共通する程度」として間接的に表れています
    • 現在の成長段階に相応する内容の学びを習得し終えることで、次の成長段階での学びを得られるようになり、現在の成長段階に相応する内容の学びを習得し終えないままに、次の成長段階での学びを得る状況はありません
(1000/1000) 造化に用いる習慣の選択
(1000/1000) 造化に用いる習慣の選択
  • (1000/1000) 体験を通して学ぶ、情報/知識と、分霊の成長段階に相応する内容の学びの違いは、外環境から直接に受け入れるのか、直接に受け入れないのか、にあります
    • 情報/知識は、外環境から直接に情報を受け入れて、情報の内容を理解することで知識となり、分霊の心の有する記録の機能特性へ貯蔵され、これらの内容は、表現の造化へ用いられることで、表現に多様性を生み出し、加えて、造化に用いた習慣を強めます
    • 分霊の成長段階に相応する学びは、外環境から直接に学びの内容を取り入れるのではなく、外環境の認識、外環境への表現、などを通した表現の造化をおこなう過程で、徐々に学びの内容を得ていき、分霊の心の有する経験の機能特性へ保存され、学びの内容は、表現の造化へ用いられる状況はなく、造化へ用いる習慣を自由意志によって自覚的/無自覚的に選択する傾向を形成します
    • どれほどに多くの様々な体験を得たとしても、体験を通して自己を内省しない限り、成長への学びは得られません
    • あらゆる物事、どのような性質/内容の物事からでも、学びを得ようとする意志があるのならば、成長への学びを得ることへつながりますが、物事を体験するだけでは無価値であり、体験を通して、体験した物事を考察し、考察した内容に基づき自己を内省することによって様々な気づきがあり、気づきが成長への学びにつながるのです
    • 例として、有形体へ現れる様々な痛みを忌避し、痛みを消そうと躍起[やっき]になり、痛みを被[こうむ]っている自身を嘆いていても、学びは得られませんが、一方で、痛みを通して自己の生き方/習慣を省みて、生き方/習慣を修正していくことで、成長への学びを得られるようになります
    • 別の例として、地上の多くの地域/国へ旅行し、留学し、多くの人と触れ合い、様々な文化、風景、生活様式、などを体験しても、それらを自己の有する習慣と比較して、自己の自覚できるものの自覚していなかった習慣、固定観念/既成概念、などへ気づくために活用しないのならば、成長への学びは得られません

至言の紹介

(1000/1000)「ジャンヌ・ダルク」
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常により善き存在になろうとし
真に満たされた十全な生き方へ至ること
これこそがすべての魂に与えられた
存在の目的なのである

そのためには、常に学び続け
聖なる神秘を極め尽くさねばならない
無限が我々を招く
我々は、無窮の道程を踏破するために
永遠に旅を続け
壮大な心を酔わす美を味わうのである

常に感性と知性を発達させ
常により深い調和を実現せんとし
常により強い輝きにならんとし
苦しむ人々、無知なる人々を助け
導こうとするのである
(1000/1000)「瀞沁」
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自己の成長は
何時[いつ]のまにか成されていることはなく
何処[どこ]かで成されるのでもありません
今、この場にいる自己の思いが
積み重なって成されるのです
強い意志と明確な目的が
成長を造り出していくのです
(1000/1000)「瀞沁」
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すべての人へ
平等に成長する機会が与えられています
それ以外はすべて公平/公正に与えられます
成長を求め実践するほどに多くが与えられ
利己的/自己中心的な生き方をするほどに
与えられなくなるのです

質疑応答

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成長の過程

(1000/1000)

 分霊は、大霊という無限の存在から、絶え間なく無限に分割され続けています。あらかじめに大霊から分割され、何処[どこ]かで待機/貯蔵されているのではありません。分割されてすぐに、天霊は天霊界での生活を始め、地霊は地上での生活を始めます。

 地霊の場合では、分霊が動物霊として大霊から分割されて、最初の動物種族の集合精神へ属した後に、すぐに脊椎動物として地上での生活を始めます。あらかじめに分霊として分割され、動物霊となる順番待ちをしているのではなく、また、動物霊として地上で生活する順番待ちをしているのでもありません 。動物霊は大霊から絶え間なく分割され続けているために、絶え間なく地上へ送られ、脊椎動物として地上での生活を始めています。

 なお、脊椎動物として地上での生活を終え、動物霊界へと戻り、次の種族の集合精神へと移行した際に、次に地上で生活するまでの僅かな期間を動物霊界で待機する場合もありますが、ほとんどは待機することなく、次に属した種族の動物として、すぐに地上での生活を始めています。

(1000/1000)

 はじめに、大霊によって、分霊が成長し続ける存在として創られているのは、大霊の不変/普遍/敷衍[ふえん]の法則に基づいています。この法則は、変更されることも、廃止されることも、決してありません。大霊の法則については、2章2節 大霊を参照してください。

 ただし、分霊が成長し続けるように創らているからといって、成長しなければならないとは決められていません。個々の分霊が成長を求めるのか/求めないのかは、個々が自由意志で決めることなのです。この自由意志もまた、大霊の法則のひとつです。自由意志については、4章6節 自由意志/運命を参照してください。

 自己の成長を外環境/他者に強制される状況は決してなく、外環境/他者に強制されても成長しません。また、外環境/他者が自己を成長させてくれる状況も決してありません。自己の成長は、自己が自身の自由意志に基づいて求め、自己の自発的/積極的な実践を通してのみ促進されます。他者が自己へできるのは、様々な物事/体験を通して、自己の成長へつなげられるように支援/援助することだけなのです。もしも、分霊が成長し続けるように創られた存在だと知ったうえで、自己が「成長を求める必要はない」と強い意志で決めたのであれば、その自由意志による決定は尊重され、他者から非難/批判/糾弾される状況も、咎[とが]められる状況も、罰せられる状況もありません。同時に、他者(天使たち)から自己の成長へつながるような支援/援助を受ける状況もなくなります。天使たちであっても、人(他者)であっても、自己が強い意志で決めた内容に逆らって、自己へ成長を強制するのは、自由意志による選択へ干渉する行為であり、自由意志の法則へ反するために、おこなうことはできないのです。

 なお、無形界から地上の者たちへ成長を啓発している「スピリチュアリズム」として認知されている活動は、分霊が成長し続けるように創られた存在だと知ったうえで成長を求める必要はないと強い意志で決めた者に対しておこなっているのではなく、分霊が成長し続けるように創られた存在だと知らないために成長を求めていない(成長とは何か? 生きるとは何か? を知らない)者たちに対しておこなっています。

 分霊は成長し続ける存在として創られているために、自覚していなくても、自己の根源ともいえる部分では、常に成長を求めています。成長を求めることが分霊の存在意義であり、分霊の有する生命の活動性が成長を求める衝動として分霊を存在させているのです。現在に、どれほどに不誠実な生き方をしていたとしても、成長とは全く無縁の物的な生活をしていたとしても、根源にある「成長を求める静かな衝動」が消え去ることはありません。根源にある衝動へ気づき、自覚して成長を求めるまでに、何千年、何万年を経たとしても、いずれは、必ず成長を求めるようになります。

 成長を求める/求めないに関わらず、眼前の現実が観えていなかったとしても、あるいは、眼前の現実から眼を逸らし逃げ回っていたとしても、現実が何時[いつ]の間にか変わる状況はありません。現実を変えるには、自己の内面と向き合う必要があります。自己の認識する外環境の現実は、自己の内面の状況が反映されているために、自己の内面と向き合うことで、外環境の現実も観えるようになります。また、現実は観えているのに、現実が偏向/偏重して観えるのも、自己の内面の状況が反映されている場合が多くみられます。現実が偏向/偏重して観えるのならば、自己の保存している習慣、固定観念/既成概念、物事の捉え方、貯蔵している情報/知識、などが現実を偏向/偏重して観させているのか、あるいは、あるがままに現実を観たうえで現実が偏向/偏重して現れているのか、を判別する必要があります。自己の認識する外環境については、2章1節 世界全体の構造を参照してください。

 この質疑応答に関連する内容には、1章4節 概要 #質疑応答の「地上で成長を求める者が少ないのはどうしてですか?」がありますので参考にしてください。

(1000/1000)

 大霊より分割されて、分霊となった時点では、天霊/地霊の道程は大霊によって決められており、個々の分霊の自由意志に基づいて決めたのではありません。成長の道程は、一度でも地上での生活を体験すれば、地霊の道程となるために、地霊の道程にいる者が、一度も地上での生活をしない天霊の道程へと移る状況はありません。一方で、天霊の道程にいる者は、「地霊の道程へと移る」と自由意志で選択できますが、惑星圏無形界で生活する天霊に選択することはできず、宇宙圏無形界で生活する天霊のみが選択できます。

 宇宙圏無形界で生活している成長段階では、地霊では地上での学びを修了している段階に相当します。宇宙圏無形界で生活する天霊は、自己の成長を目的として地上で学ぶために地霊の道程へ移るのではなく、地上で生活する他の分霊(人)へ成長を促すために、地霊の道程へと移り地上へと赴[おもむ]くのです。そのため、彼らは地上での生活を始めた時点で、既に内的成長度が600以上に相当する覚醒の成長段階に属しています。

 なお、惑星圏無形界で生活している天霊に、地霊の道程へ移る選択ができないのは、惑星圏では、天霊は天霊界、人霊は人霊界で生活しており、相の異なる両界に交流はなく、お互いの存在を認識できないためです。宇宙圏では、天霊/人霊ともに、同じ場で生活しているために、両者に交流があり、お互いの存在を認識しています。

(1000/1000)

 成長の過程を、どのような譬[たと]えを用いて、どのように表現するのかは個々によって様々なために、譬えの内容に是非はつけられません。しかし、成長の過程を、馬が眼前に吊るされた人参を追って走り続ける状況へ譬えた場合に、馬は何処[どこ]まで走り続けても人参を得ることができません。これは、成長が何時[いつ]までも終着点へ到達できず、達成感を得られない、という面が強調されているように捉えられます。

 成長の過程には、成長の完成/終了という終着点/到達点はありませんが、現在の段階よりも僅かに成長する都度に、達成感/幸福感/喜びを得られます。また、成長の過程では、どのような成長の程度からでも、僅かに成長する都度に達成感/幸福感/喜びを得られるために、これらを得たことが、次の段階へ成長していく原動力となり、成長を求め続けるようになります。譬えるのならば、馬は一歩前へ進む都度に人参を得ることができ、更なる人参を求めて走り続ける、といえます。

(1000/1000)

 分霊が、鉱物/植物/無脊椎動物の段階を順次に経て、脊椎動物/人の段階へ移行してきたという捉え方は、大霊の摂理そのものである精霊(地精)として鉱物/植物/無脊椎動物の活動を担ってきた後に、大霊から分霊として分割され、地霊(脊椎動物/人)として成長するようになったことを表しているといえます。

 分霊は、個体として大霊より分割される以前は、全体としての大霊そのものであり、大霊の摂理そのものである「精霊の一部」でもあったといえます。なお、個体として分割された分霊は、大霊と別々の存在ではなく、大霊を構成する存在のままですが、分霊と精霊は別々の存在です。精霊は、分霊の有する生命の活動性を中継して対象へ作用させる役割を担っており、無形界の造化の担当者が有する生命の活動性を中継して、地上へと造化されている鉱物/植物/無脊椎動物を活動させています。無形界の造化の担当者による地上の造化については2章3節 有形界の構造、精霊の役割については2章5節 無形界の住人を参照してください。

 個体としての分霊には、大霊より分割される以前の「精霊の一部として鉱物/植物/無脊椎動物を活動させてきた記憶/経験」を有しておらず、また、精霊として分霊のように成長することもありません(十全性を有する大霊そのものである精霊は成長する必要がありません)が、ある観点からみれば、鉱物/植物/無脊椎動物を活動させて、徐々に分霊として大霊から分割されるだけの資格を養ってきたと捉えることもできます。

(1000/1000)

 個々の用いている「意識」という語の定義は様々なために、集合精神と集合意識が同じものを表しているのかは、用いている定義によって異なります。このサイトで用いている「意識」という語の定義は、「自己という主観性」を指していますので、この定義であるのならば、集合精神は集合意識ではありません。集合意識は、自己という主観性(意識)を有する個々が集まっている状況を表していますが、一方で、集合精神は、個体の意識が集まった集合体ではなく、集合体としての意識ひとつのみを有しています。意識については、3章8節 意識を参照してください。

 集合精神は、ひとつの意識の中で、様々な精神の活動がおこなわれているために、「精神活動」の「集まり合う」ものを表しています。なお、集合精神を構成している個々の分霊の精神活動が集まり合っているのではなく、分霊の集合体として、精神で様々な表現の造化が並列/並行しておこなわれている点に留意してください。集合精神は分霊の集合体ですが、今後に個体として分割される可能性を有しているだけであり、集合精神の段階では個体ではありません。個々の分霊の精神活動が集まっているのではないのです。

 ある観点から捉えると、分霊/人という個体としての意識を有する者は、精神で無数の表現を並列/並行して造化する活動をおこなっているために、ひとりひとりの個体が「集合精神」ともいえます。動物霊の集合精神から分割され、人霊として新生することで、無数の表現を並列/並行して造化する精神活動の集合を有するようになるのです。これは、動物霊の集合精神から一時的に個体として分割され地上で生活している脊椎動物は、精神で無数の表現を並列/並行して造化する精神活動をおこなえないものの、一方で、地上で生活する人は、精神で無数の表現を並列/並行して造化する精神活動をおこなえる状況を表しています。

(1000/1000)

  脊椎動物の集合精神が有する活動性の程度は、David R. Hawkins医師が著書の中で詳細に掲載していますので、下記で簡単に紹介します。David R. Hawkins医師の著書については、6章1節 推薦書物 #無形界から間接的に伝えられた知識の書物を参照してください。

 脊椎動物の種族は、分霊が地上での生活に用いる動物の形体で区分した種族であり、その測定値は、「それぞれの種族の集合精神に属している分霊の学びの内容」に相応する成長段階で有する活動性の程度として表されます。この測定値は、地上で脊椎動物として生活し、体験を通して貯蔵した知識の程度を指しており、人との交流を通して、慈[いつく]しみ、思いやり、優しさ、協調、などを学んだのならば比較的に高い程度の知識を貯蔵し、一方で、人との交流を通して、恐れ/怯え、利己性/自己中心性/欲望、狡猾さ、残忍さ、などを学んだのならば低い程度の知識を貯蔵する傾向がみられます。この測定値が、集合精神に属している「動物霊の成長の程度」や「動物霊(脊椎動物)が地上で行為へ付与している活動性の程度」を表しているのではない点に留意してください。下記の表に示された種族の活動性は書物へ記載された当時の程度であり、集合精神の有する活動性に基づく種族の上位/下位の程度は、それぞれの種族に属する分霊が学んだ内容によって常に変動しています。

 一方で、無脊椎動物の種族は、分霊が地上での生活に用いる動物の形体ではなく、無形界の無脊椎動物の造化を担当する霊たちによって造化された動物であり、その測定値は、無脊椎動物の造化を担当する霊たちの付与する生命の活動性を、地精が中継して、地精が、それぞれの種族を管理するために用いている活動性の程度を示しています。活動性の程度は、程度を下げる幅が大きいほどに、総合的な影響力を維持したままで、影響を与える範囲を拡大できるために、多数の無脊椎動物の個体数を同時に管理し、活動させることができるようになります。無脊椎動物の造化については、2節3章 有形界の構造 #有形界の造化を参照してください。

(1000/1000) 動物の有する活動性の程度
(1000/1000) 動物の有する活動性の程度

(1000/1000)

 はじめに、脳波は有形体の様々な活動によって現れる変化であり、有形体を統御する物質の心の影響力が、脳波の周波数に変化として現れています。そして、国際10-20法による電極配置などを用いた脳波を測定する頭部の位置によっても脳波の周波数は異なり、すべての測定位置で同じ脳波の周波数を検出するのではない点に留意してください。なお、脳波は周波数によって分類されており、基本的な分類には、0.5-4Hz未満のδ(デルタ)波、4-8Hz未満のθ(シータ)波、8-13Hz未満のα(アルファ)波、13Hz以上のβ(ベータ)波、の4つがあります。

 意識に占める物質の心の影響力が増大するほどに、有形体へ興奮性の反応を引き起こし、脳波の周波数は高く現れる傾向がみられます(β波がみられやすい)。逆に、意識に占める大霊の心の影響力が増大するほどに、相対的に物質の心の影響力は減少するために、脳波の周波数は低く現れる傾向がみられます。そして、意識に占める大霊の心/物質の心の割合には絶対的な割合と相対的な割合があり、脳波にも、絶対的な割合に基づいて現れる脳波の周波数と、相対的な割合に基づいて現れる脳波の周波数があります。意識の絶対的/相対的な割合については、3章8節 意識を参照してください。

 意識に占める大霊の心/物質の心の絶対的な割合に基づいて現れる脳波の周波数は、分霊の成長の程度を表しており、日常の中で急激に変化する状況はなく、成長にともない、徐々に変化していきます。一方で、相対的な割合に基づいて現れる脳波の周波数は、眼前の状況によって絶え間なく変化しており、肉眼を閉じるだけでも、外環境から視覚情報を得ようとする物質の心の活動が抑制されるために、脳波の周波数は低くなり、多くの場合では、β波よりもα波がみられやすくなります。

 また、睡眠時には、意識から物質の心を切り離しており、物質の心が意識へ与える影響力はなくなるために、脳波の周波数は低くなり、δ波/θ波がみられるようになります。ただし、睡眠時には、物質の心は有形体の修復/調整をおこなっており、有形体の熱、怪我、疾病、過食、飲酒、などによって、高い周波数の脳波がみられる場合もありますが、意識に占める物質の心の割合によって現れている脳波の周波数ではなく、物質の心が有形体の修復/調整へ活発に「はたらく」ようになることで現れています。

 地上では、霊の成長段階と有形体の形状/外見に関係性を見い出そうと試みている研究は、古来から現在に至るまで多くみられます。脳波のように有形体の機能の側面から捉えた際には、霊の成長段階と有形体の機能には関係性がみられる場合もありますが、一方で、霊の成長段階と有形体の身長、体重、容姿、顔の造形、などの形状/外見には全く関係性がありません。同様に、特定の成長段階にみられる特徴的な挙措、態度、行動の仕方、発言の仕方、などもありません。

成長への学び

(1000/1000)

 はじめに、有利/不利という捉え方は個体を基点とした利己性/自己中心性/欲望を土台としている点に留意してください。全体の観点からみれば、有利/不利という捉え方は存在していません。

 人霊の成長の道程からみれば、惑星圏無形界で無形的認識のみを有している天霊のほうが、有形的認識を有している人霊よりも、無形的認識の優勢となる宇宙圏無形界では成長を促進しやすいように捉えられます。しかし、実際には、宇宙圏無形界で天霊が人霊よりも成長を促進しやすいという状況はありません。認識に占める有形的/無形的な認識方法の割合/程度は、成長の程度と密接に関連していますが、成長にともない有形的/無形的認識の割合/程度が変化するのであり、有形的/無形的認識の割合/程度が直接に成長を促進するのではないのです。

 成長する意義は、造化する表現の多様性を増大させ、また、表現へ高い活動性の程度を付与することにあります。無形的認識のみ、あるいは、有形的認識のみを発展させるだけでは、造化する表現にみられる表現の幅は狭い(多様性が低い)ままであり、有形的認識/無形的認識の両方を組み合わせて発展させることで造化する表現の幅が拡がる(多様性が高い)ようになります。宇宙圏無形界で造化する表現の幅を拡げていくには、有形的認識/無形的認識の両方を培[つちか]い組み合わせていく必要があり、同時に、様々な惑星に由来する有形的認識を学び統合していく必要もあります。

 人霊は惑星圏無形界/地上で所属する惑星に由来する有形的認識を学び、宇宙圏無形界で天霊を通して無形的認識と、他の惑星出身の人霊を通して他の惑星に由来する有形的認識を学び発展させます。一方で、天霊は惑星圏無形界で無形的認識を学び、宇宙圏無形界で様々な惑星出身の人霊を通して有形的認識を学び発展させます。なお、無形的認識は様々な有形的認識を統合するのにも必要であり、全く無形的認識を有していないままでは宇宙圏無形界で様々な有形的認識を統合できないために、人霊は惑星圏無形界/地上で有形的認識を培うとともに無形的認識も僅かに培い、宇宙圏無形界での学びへ備えています。

(1000/1000) 人霊/天霊の学びの違い
(1000/1000) 人霊/天霊の学びの違い

(1000/1000)

 自己の体験を通して考察することに難しさを感じるのは、これまでの生活で、外環境から情報を与えられる学習方法に慣れてしまっている(馴[なら]されている)ために、自己から外環境へ求め、自身で模索する学びの方法が難しく感じられるのです。外環境から情報を与えられる学習方法は、主に学校教育などで用いられている方法であり、自己の自由意志に関係なく、現在の自己に必要/不要な情報がともに与えられます。情報は自己の自由意志に関係なく受け入れることはできますが、受け入れた情報を理解するには、自由意志で自覚して理解すると決める必要があります。

 一方で、自身の体験を通して模索する学びの方法は、自己の自由意志に基づいて、外環境から現在の自己が必要とする情報を受け入れ、この情報を、自己の体験を通して考察し、理解し、実証する方法であり、様々な考察/理解/実証の過程をつなぎあわせて繰り返すことが「模索」となります。この方法は決して難しくはなく、幼児が外環境から学ぶ方法と同じであり、地上で生活する誰もが、地上での生活を始めた最初期におこなってきた方法なのです。様々な物事を、自己の体験を通して考察し、理解し、実証していく過程で得られる学びの愉[たの]しさを実感したのならば、外環境から情報を与えられるだけの学習は、窮屈[きゅうくつ]で、味気なく、心躍ることのない硬さ薄っぺらさを感じるようになります。

 加えて、現在に学校教育でみられる、試験で成績を評価/点数付けする教育方法の弊害は、ある問題に対して、必ず正しい解答がひとつ存在すると自覚して、あるいは、自覚できるものの自覚なく捉えさせている点にあります。この捉え方は、問題そのものは正しくて当然であり問題に正しさの程度はない(問題の有する真実度を考慮しない)、ひとつの正しい解答以外は誤っており複数の正しい解答は存在しない(良い/悪いで判断して適切/不適切で判断しない)、必ず正しい解答があり誰も明確に解答できない問題は存在しない、誰かが正しい解答を知っており尋ねれば教えてもらえるのは当然、などと思い込ませています。学校教育を修了した後に、社会で様々な物事を考察する際にも、学校教育を通して形成した捉え方(固定観念/既成概念)へ囚われており、自身で物事を詳細に考察しようと努めない状況や、安易に他者の意見へ依存する状況へもつながっています。

 自身の体験を通して模索する学びや、体験を通した実証は、様々な物事へ勇気をもって挑戦する(挑む、取り組む、チャレンジする)ことから始まります。勇気なしには物事へ挑戦できない点に留意してください。この中には、新たに挑戦する物事だけでなく、以前に挑戦したものの思うようにできなかったために自覚して、あるいは、自覚できるものの自覚なく苦手感を感じている物事も含まれており、苦手感に気づき克服しようと努める過程が学びへとつながります。苦手感を克服できたのならば学びを得られ、克服できなかったのならば学びを得られないのではなく、克服しようと努める過程で「自己は何に苦手感を感じていたのか?」への内省を通して学びを得られるようになります。そして、肉眼に視える物事でも、肉眼に視えない物事でも、物事の実践を通して試行錯誤し、「できない」が「できる」ようになることは、様々な物事へ挑戦する原動力となり、学びを得る多くの機会へとつながります。様々な物事へ常に挑戦して考察/内省する生活に、退屈/安逸/安寧/平穏はなく、苦しみと学びを得る愉[たの]しみがあります。

 同様に、様々に模索して上手くできなかったとしても、学びを得る意志があるのならば、必ず何らかの無形的な学びは得られます。ひとつひとつの実践が上手くできるに越したことはありませんが、上手くできるようになるのが大切なのではなく、ひとつひとつの実践を通して観察/考察/内省し、これまでにおこなってきた模索の総合を次の実践へと活かすことが大切です。ひとつひとつの実践が上手くできなかったからといって、「この物事/方法/手段は自己に向いていない」と安易に短絡的に判断せずに、「なぜ上手くできなかったのか?」を詳細に観察/考察する必要があります。上手くできない際には、物事へ直接に関連していない「思いもよらない間接的な原因」のために上手くできていない場合もあります。また、物事へ関連する直接/間接に関わらず、複数の原因の組み合わせによって上手くできていない場合もあり、特定の組み合わせでは上手くできるものの、他の組み合わせでは上手くできない状況もみられます。観察/考察する範囲を限定せずに、物事へ直接/間接に関連する全体を拡く俯瞰[ふかん]するように努め、「これが原因だ」と安易に断定することなく、「もしかしたら、これも原因のひとつかもしれない」と考察に加えるようにします。ある物事を度々に実践しても上手くいかない場合には、その物事から一旦に離れて自己の内面を落ち着いて内省し、上手くいかない原因を探ることで、物事を実践している際には気づかなかった内容へ気づき、学びへとつながります。

 なお、「挑戦」に類似する語には「好奇心」があります。物事への挑戦は誠実な目的に基づいておこなわれるのに対して、物事への好奇心は誠実/不誠実な目的のどちらか、あるいは、誠実/不誠実の混在する目的に基づいておこなわれる違いがみられます。ただし、挑戦という語には「競争する」という定義も含まれているために、体験を通して模索する状況や、体験を通して実証する状況を適切に表している語ではありませんが、他に表す語がないために、このサイトでは近似する定義を有している「挑戦」の語を用いています。体験を通して模索する状況や、体験を通して実証する状況に、競争、勝敗、優劣、などはありません。

 この質疑応答に関連する内容には、4章3節 内的成長度 #質疑応答の「数値での測定は、成長の進捗状況へ成績を付けているように感じられ躊躇してしまうのですが?」がありますので参考にしてください。

(1000/1000)

 外環境から書物、映像、講義/講演、などを通して内容(情報)を受け入れ、内容を考察し理解へ努めることなく、情報のまま記録の機能特性へ貯蔵しておくことに意義はありません。情報をどれほどに多く貯蔵しても、情報を用いて新たに表現を造化する際の応用性は低いために価値は低く、また、情報を用いて造化された表現へ表れる個性へ与える影響も低いです。

 外環境から受け入れた情報の有する内容/程度によっては、自己の現在の状況や、自己が現在の成長段階で有している認識の程度では理解できない/納得できない内容もあります。現在の認識の程度で理解できない/納得できない内容は考察を一旦保留とし、情報のままで貯蔵しておき、現在とは異なる状況や認識の程度を有する可能性のある「今後」に考察し直す必要もありますが、先[ま]ずは、現在に内容を考察するように努めなければ、内容を自覚して、あるいは、自覚できるものの自覚なく盲信する状況へつながりやすくなります。認識の程度による理解できる/できない内容/程度については、3章3節 分霊 #質疑応答の「自己の属する次元と、つながりのある次元は、どのような違いがあるのですか?」を参照してください。

 情報のまま記録へ貯蔵しておくことに意義がないのと同様に、生活の中で様々な体験をしているだけでは意義がありません。体験を通して「学び」を得ることに意義があります。有形体の使用年数が多い(年齡が高い)ほどに有形体の劣化の進行している傾向がみられるのと同様に、人霊として長く生活している者ほどに、多くを体験し、体験を通して多くの学びを得ている傾向はみられますが、必ずしも体験を通して学びを得ているとは限りません。人霊として長く生活していたとしても、僅かな学びしか得ていない者もいます。一方で、人霊として生活している期間が比較的に短くても、ひとつひとつの体験を通して逐一に学びを得ているのであれば、多くの学びを得ています。様々な物事の実践/体験を通して、物事に関連する知識/技術を修得していくように努めるだけでなく、実践/体験する過程で、あるいは、実践/体験した後に「どのような成長への学びを得られるのか?」を考察/内省することで、成長への学びへとつながるようになります。

 なお、成長の程度は、得ている学びの多さと関連しています。同等の成長の程度であったとしても、人霊として生活している期間は個々によって異なりますが、人霊として生活している期間に関わらず、同等の成長の程度であれば得ている学びの多さや学びの内容も、おおよそ同じです。成長の程度が高くなるほどに、多くの学びを得ています。

 この質疑応答に関連する内容には、5章1節 修養の生活 #質疑応答の「似たような体験を何度も繰り返すことがあるのですが、何らかの意味があるのでしょうか?」がありますので参考にしてください。

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